家計が金融投資に回れば、5年後には「日経平均6万円」になる可能性も 専門家が言及
家計が金融投資に回れば、5年後、日本株が6万円になる可能性も
クラフト)もし日本の家計がたった1%、持っている現金の1%を株式投資に回すだけでも、約11兆円です。海外投資家の倍です。株価はどうなるのでしょうね。私は5年後に6万円になってもおかしくないと思います。もし家計の現金が「うまい具合に金融投資に向かえば」という条件付きですが、そうなれば6万円も夢ではないと思います。 飯田)いまは本当に、その循環に行くかどうかの瀬戸際。 クラフト)入り口にいると思います。
官民一体となって賃上げを促進し、企業が適正に値上げし、また賃上げしていく
飯田)現状で家計を預かる人たちからすると、そうは言っても物価は上がるし、給料は上がらず、可処分所得は下がっている。それを何とかしなければいけません。岸田総理も可処分所得の話をしていますよね。 クラフト)政府としては、まず賃上げで可処分所得を増やし、実質賃金をプラスに持っていく。そうすれば家計にも余裕が出てきて、「少し投資の方にも回そうか」という機運になってくる。これは1日ではできないので、徐々にそういう心理的機運を高める必要があります。今年(2024年)の終わりごろ、どういう状況になっているのか注目したいですね。まずは入り口として、春闘での賃上げが重要です。 飯田)企業からすると「我々ばかりに賃上げ、賃上げと言わず、政府も可処分所得を増やす方策を出して欲しい」と思うかも知れませんが。 クラフト)そういう狙いもあって定額減税を考えたのですが、批判されてしまい、政府も消極的になっているのだと思います。それでも官民一体となって賃上げを促進し、企業が適正に値上げして、それでまた賃上げしていく。そういう好循環が生まれれば、いまのような生活苦は多少、和らぐのではないでしょうか。当面、家計は苦しいですが、今年の年末から来年に向けて、少しずつ状況が改善していくことを願っています。