パラマウント買収案、スカイダンスが提示条件を修正-少数株主に配慮
(ブルームバーグ): 米映画製作会社スカイダンス・メディアを率いるデービッド・エリソン氏は、パラマウント・グローバルに対する買収案を修正し、支配株主以外の投資家への還元を増やした新たな条件を提示した。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。
スカイダンスが示した案は、パラマウントの支配株主であるシャリー・レッドストーン会長に支払われる額を減らし、議決権のない株主により多くの資金が振り向けられる内容だという。非公開の情報だとして関係者が匿名を条件に話した。
今回の買収案修正に関しては、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が30日に先に報じていた。パラマウントの議決権を持たないクラスB株は同日、一時3.6%高の12.12ドルを付けた。
エリソン氏は当初、レッドストーン一族が保有するパラマウント株をまず取得した上で、スカイダンスと合併させる案を提示。レッドストーン家の保有株を買い取るほか、パラマウントに直接投資する計画だった。従来案には、債務削減や自社株買い、株主配当に充当可能な30億ドル(約4700億円)も含まれていた。
多くのパラマウント株主はこの買収案について、レッドストーン一族にはプレミアム付きで現金化を認め、他株主の持ち分の価値は合併で希薄化する恐れがある取引だとして反対を表明していた。
原題:Paramount Suitor Skydance Sweetens Terms of Buyout Offer (1)(抜粋)
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Christopher Palmeri