石田彰が“最凶知能犯”を演じる 諏訪部順一、中村悠一ほか豪華声優陣の吹替で観たい大ヒット映画まとめ
洋画を吹替版で観る楽しさは、字幕を目で追うことなく、登場人物の動きやストーリーに没入できること。それには、プロの声優たちの一流の吹替が欠かせない。CS映画専門チャンネル「ムービープラス」では、6月15日(土)と6月22日(土)の2週にわたり、吹替傑作選をお届けする。今回放送される大ヒット作や、必見の話題作の日本語吹替版には、豪華声優陣が集結! 「あの声優が吹替をしているなら、日本語吹替版を観たい」という声も多い昨今。さまざまな作品で活躍し、注目を集めている、そんな人気声優たちを紹介しよう。 【写真】スパイダーマンとハリーが深刻そうに会話する…日本語吹替は前野智昭と石田彰が担当(「アメイジング・スパイダーマン2TM」より) ■諏訪部順一ら実力派の人気声優たちが豪華集結「マトリックス レザレクションズ」 「マトリックス レザレクションズ」(2021年)は、キアヌ・リーブス主演の大ヒットSFアクション「マトリックス」シリーズの18年ぶりの新章となる第4作。もしも、世界がまだ仮想世界=[マトリックス]に支配されていたとしたら……? ゲームデザイナーのトーマス(リーブス)は、自分の生きている世界に違和感を抱き始める。やがて、トーマスから“ネオ”に覚醒した彼は、[マトリックス]に捕らわれているトリニティー(ャリー=アン・モス)を救うため、新たな戦いに身を投じていく。 歳を重ねても、相変わらずカッコいいキアヌ。彼が演じるネオの日本語吹替を担当するのは、大ヒットドラマ「24 -TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーの声優として一世を風靡した小山力也。小山の吹替は、アクションや緊迫感溢れるストーリーを大いに盛り上げる。 本作には、小山のほかにも人気声優たちが多数参加している。中でも、本作でモーフィアスの声を演じる諏訪部順一、そしてスミスの声を演じる中村悠一は、「呪術廻戦」や「僕のヒーローアカデミア」など、海外でも人気のアニメ作品で主要キャラの声を担当するなど、大人気声優として注目を集めている。 それぞれが主役を張る実力派人気声優の豪華共演に、声優ファンが歓喜した日本語吹替版なので、目で楽しみつつ、耳も潤してくれること請け合いだ。 ■前野智昭らイケボ声優がヒーローと敵役でぶつかり合う「アメイジング・スパイダーマン2」 アンドリュー・ガーフィールド主演のリブート版ヒーロー・アクション第2弾。ヒーローと普通の生活の間で葛藤するピーター・パーカー(ガーフィールド)に、さらなる試練が襲い掛かる。スパイダーマンとしてニューヨークの平和を守り、普通の青年としても充実した日々を送るピーター。ある日、大企業オズコープ社の御曹司である旧友ハリー(デイン・デハーン)が街に戻ってきた。ハリーは不治の病に侵されており、治療するために必要なスパイダーマンの血液を狙うが……。 ピーターの日本語吹替を担当する前野智昭は、アニメ「図書館戦争」で大役をつかみ、売れっ子声優に。「刀剣乱舞」の山姥切国広役や「はたらく細胞」の白血球役などでも人気を博し、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ、「ハンガー・ゲーム」シリーズなどの吹替で活躍。 一方、ハリーの声を演じるのは、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」渚カヲル役や「銀魂」桂小太郎役などで知られる人気声優の石田彰。彼は「タイタニック」(1997年)の日本テレビ版吹替でレオナルド・ディカプリオが演じるジャックの声を担当したが、非常に評判が良く、放送される度に話題となっている。 ピーターとハリーの日本語吹替は、前野と石田のイケボ対決としても楽しみたい! ■石田彰が有名なヴィランを熱演「THE BATMAN-ザ・バットマン-」 「THE BATMAN-ザ・バットマン-」(2022年)は、「TENET テネット」(2020年)のロバート・パティンソン主演。「ダークナイト」(2008年)三部作以来となる、バットマンの単独映画。最狂知能犯リドラー(ポール・ダノ)とバットマンの対決を描く。普段は、優しくてミステリアスな青年のブルース・ウェイン(パティンソン)。彼が両親殺害犯への復讐を誓い、悪と敵対する“バットマン”になって2年が過ぎた頃、バットマンの前に権力者を狙う連続殺人犯のリドラーが現れ、バットマンや警察を挑発し始める……。 バットマンの日本語吹替を、「トワイライト」シリーズからパティンソンの声を演じてきた櫻井孝宏が、キャットウーマンの声を「チェンソーマン」のパワー役などのアニメで人気のファイルーズあいが担当。 本作にも石田彰が参加しており、リドラーの声を怪演している。「アメイジング・スパイダーマン2」とあわせて、ヴィランの声に挑む石田のイケボを堪能してほしい。 ■森川智之、堀内賢雄が出演する「ボイリング・ポイント/沸騰」 「ボイリング・ポイント/沸騰」(2021年)は、ロンドンにある高級レストランの“沸騰寸前”の内幕を、90分間全編ワンショット、編集・CG無しで描く。崖っぷちシェフの予測不能な一夜を綴った人間ドラマ。人気高級レストランのオーナーシェフのアンディ(スティーヴン・グレアム)は妻子と別居し、心身ともに絶不調の日々を送っていた。クリスマス直前の金曜日、超多忙な中、抜き打ちの衛生管理検査で評価を下げられるなど、アンディに次々とトラブルが襲い掛かる。さらに、ライバルシェフが有名なグルメ評論家を連れて来店する……。 主人公・アンディの日本語吹替を担当するのは、声優界の帝王と言うべき森川智之。トム・クルーズの吹替で有名な森川は、声をあてる俳優の動きを意識しながら、役を体現していくという。トムをはじめとするイケメン俳優の吹替ももちろん良いが、本作のような個性派俳優のスティーヴン・グレアムや、「シラノ」のピーター・ディンクレイジの声を演じている時にも聴き入ってしまう。 ライバルシェフ役の声を、ブラッド・ピットの吹替で知られる大ベテラン声優の堀内賢雄が演じているのも必聴だ。 ■人気の実力派声優たちが脇を固める「ボス・ベイビー ファミリー・ミッション」 「ボス・ベイビー ファミリー・ミッション」(2021年)は、アレック・ボールドウィンが、見た目は可愛らしい赤ちゃんだが、中身は“おっさん”の主人公の声を演じる、世界的大ヒットを記録した「ボス・ベイビー」の25年後を描いた続編。ボス・ベイビーは、正真正銘のエリート社長として大成功を収め、ティムは2人の娘を持つ幸せな専業主夫になっていた。だが、ベイビー社から派遣された“ボス・レディ”の指令により、兄弟は再び赤ちゃんの姿で世界を救うミッションに挑むことになる……。 日本語吹替版では、ボス・ベイビーの声を俳優のムロツヨシが担当。ジェームズ・マースデンが演じるティムの声は、「ファンタスティック・ビースト」シリーズで主役のニュート・スキャマンダーの吹替や、アニメ「DEATH NOTE」の夜神月役などで知られ、近年俳優としての活躍も目覚ましい宮野真守が吹替をしている。 本作にはさらに、声優、そして歌手としても活躍する坂本真綾、「鬼滅の刃」の胡蝶しのぶ役や「SPY×FAMILY」でヨル役を演じる早見沙織といった人気女性声優も参加。そして、大御所人気声優の大塚芳忠(担当俳優はジェフ・ゴールドブラムなど)、銀河万丈(担当俳優はアルフレッド・モリーナなど)らが、ガッチリと脇を固めているのも魅力的だ。 なお、ムービープラスでは「特集:2週連続!人気俳優×声優で楽しむ吹替傑作選」と題し、今回紹介した5作品(「マトリックス レザレクションズ」「アメイジング・スパイダーマン2」「THE BATMAN-ザ・バットマン-」「ボイリング・ポイント/沸騰」「ボス・ベイビー ファミリー・ミッション」)ほか、「空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎」、「アメイジング・スパイダーマン」、「マトリックス」シリーズ全作品の日本語吹替版が放送される予定だ。この機に大ヒット映画を豪華俳優&声優陣が担当する吹替版で楽しんで観るのはいかがだろうか。 ◆文=清水久美子