【NBA】河村勇輝がグリズリーズ入りする可能性はあるのか? 河村がプレシーズンで証明すべきこととは?
身長5フィート8インチ(約173センチ)以下でNBAのコートに立った選手は過去20年間で2人しかいない。アール・ボイキンスは5フィート5インチ(約165センチ)のスコアリングガードとして堅実に13年間のキャリアを送り、5フィート7インチ(約170センチ)のマーキス・ノウェルは昨シーズン、トロント・ラプターズのルーキーとしてガベージタイムに4分間出場した。 【動画あり】河村勇輝がNBAデビュー戦で5得点、3アシストをマーク!コートに入ってすぐに3ポイントショットを沈める つまり、身長173センチの日本人ガードの河村勇輝にとって状況は不利だと言っていいだろう。 河村はメンフィス・グリズリーズからトレーニングキャンプに参加できるエグジビット10契約を獲得済みだ。彼は2024年のオリンピックで1試合平均20.3得点をあげ、国際レベルで得点できることを証明している。現在、彼にはNBAでもそれができることを示すチャンスがやってきている。 河村がグリズリーズの開幕ロスター入りを果たすにはまだまだ長い道のりがある。テイラー・ジェンキンス・ヘッドコーチの信頼を勝ち取るために、彼がプレシーズンで示すべきことを見ていこう。
河村のパスと得点力が通用するか
オリンピックで河村は、NBAの競争にも負けない十分な速さを見せた。グリズリーズのプレシーズン初戦でも、同様の能力を発揮し、たびたびリムまで到達してチームメイトにパスを出している。 河村はデビュー戦の9分間で、5得点、3アシストを記録。コートに入ってまもなく3ポイントショットを沈めてチームメイトから大きな祝福を受けた。また、2本のフリースローを決め、チームメイトのためにイージーレイアップをお膳立てしている。 本来であればアシスト数ももっと伸ばせたはずだ。チームメイトが外してしまったが、2本のワイドオープンの3Pをセットアップしている。彼はNBAのプレイに精通しており、オフェンス面では堅実なバックアップガードのように見えた。
河村にNBAレベルの守備ができるか
NBAはディフェンスにおいて小柄なガードに甘くはない。彼らは攻守両面で執拗に狙われる。それが河村にとって克服すべき最も難しい要素になるだろう。 河村は自分のサイズをどうにかすることはできないが、努力でそれを補うことは可能だ。NBAでの最初のポゼッション、才能あるスコアラーのジェイデン・ハーディーを守る前、彼はショーツの紐を結んでさえいなかった。それでも、彼は複数のスクリーンをくぐり抜けてハーディーに張り付き、ハーディーがボールをパスせざるを得ない状況を生み出した。 河村はディフェンスで自分のサイズを逆手に取り、相手がスクリーンをかけるのを非常に難しくさせている。フルコートでディフェンダーに対応してタフネスを見せた。カットの際に6フィート10インチ(約208センチ)のセンターのドワイト・パウエルに肩を当てて早い段階でファウルをもらったが、試合中ずっとセンター陣に飛び込んで彼らにリバウンドを取らせないようにしていた。 河村のオンボールディフェンスも素晴らしかった。ドライブでダラス・マーベリックスのガードのジェイジアン・ゴートマンにぴったりとついていき、うまく競り合ってミスを誘った。 もしポストでの守備を強いられたら、河村に大したことはできないだろう。しかし、彼のデビュー戦でマイナスにならなかったのは、彼のハッスルとテクニックの良さが大きい。