中曽瑠華

柔らかな笑みの奥に芯の強さを感じさせる中曽は、〝勝負師〟のDNAを受け継ぐ東京支部の新鋭だ。 競輪選手として活躍する父の中曽直彦（52）に小さいころからボートレーサーになることを勧められていたが、「接客業が好きなので全然考えていなかった」と最初は意識していなかった。考え方が変化したのは短大を卒業し、旅館に就職してからのことだ。 「仕事をしていて、何か違うなと感じていたときにボートレーサーという職業を意識しました。年齢的にも（養成所の）入所試験を受けるなら今だなと思って受験して、2度目で合格しました」 2022年10月に133期生としてボートレーサー養成所に入所。「訓練は厳しかったですね。家族から届く手紙とかが本当にうれしくて。家族には本当に支えてもらいました」。心強い味方の後押しを受けて1年間の訓練を乗り越え、昨年11月に平和島でデビューを果たした。 初勝利には手が届いていないが、17日に中止・打ち切りとなった江戸川オールレディースでは2日目と3日目に4着。1マーク、道中ともに徐々に存在感を示せるようになってきた。 「走るのは楽しい。今は初勝利が目標ですけど、将来的には握って回って道中で前の選手を抜ける、スピードある選手になりたい」 積極果敢なレースでファンを魅了できる選手を目指して、これからも地道に腕を磨いていく。 （立山友基） ＝次回は11月1日に掲載 ■中曽　瑠華（なかそ・るか）2000（平成12）年9月12日生まれ、24歳。千葉県出身。東京支部所属。133期として昨年11月に平和島でデビュー。父は競輪選手の中曽直彦（52）。趣味はディズニーに行くこと。好きな食べ物はフルーツ、オムライス、スイーツ、揚げ物。好きな言葉は『ありがとう』。11月7日からの桐生一般戦に出場予定。159センチ、54キロ。血液型A。