日本三大酒処・京都伏見で「できたての新酒」を味わう――おトクな飲み放題、酒蔵見学も!
● 伏見の銘酒を心行くまで飲み比べ 東京でも居酒屋の看板に「富翁」(北川本家)の名前を見掛けることがあります。北川本家によるアンテナショップ「おきな屋」の名物は土壁からにょっきり突き出た蛇口。カウンターで希望のサイズを伝えると、店員さんが蛇口を捻って日本酒を注ぎ入れてくれます。ほぼ月替わりで、旬のお酒の量り売り。できたての日本酒を新鮮なまま届けたいと試行錯誤した結果、蔵から届くタンクを外に設置し、壁に穴を開けて通した蛇口から直接注げるようにしたのだそうです。代表銘柄「富翁」の他、化粧水としても使える純米酒「美肌」も人気です。 さて、ここからは気合を入れて飲み歩きましょう。最初のおすすめは、地下水「白菊水」で醸す「蒼空」の藤岡酒造直営「酒蔵Barえん」。できたてのお酒を味わいながら、ガラス越しに仕込み蔵を。おしゃれなベネチアングラスの500ml瓶で全種類が並ぶさまは壮観ですし、購入可能ですので、まとめ買いのチャンスです。 月桂冠本店だった築100余年の建物を再生した「伏見夢百衆」では、12月26日までの定休日を除く毎日、伏見にある17蔵の銘酒が飲み比べできる「きき酒会」が開かれています。30分で1900円。受付時にスタッフの人が注いでくれる最初の一杯を飲んだら、あとは手酌で飲み放題! 一通り味わい、感覚をつかんだら、酔いが進む前に17種の酒のうちどれかを当てる“きき酒チャレンジ”に挑戦しましょう。見事当たるとオリジナルのお猪口(ちょこ)がもらえます。大正浪漫が香るレトロな空間で気持ちよく酔いしれましょう。80種類ほどをそろえて販売もしています。 伏水酒蔵小路は、どこの店に席に座っても、8店舗の料理と18蔵のお酒を注文できる共通出前メニューを注文すると、最後にまとめて支払えます。気に入ったお酒があれば、向いにある伏水酒蔵堂で購入できます。 「神聖」(山本本家)の酒蔵直売店と直営の鶏料理専門店「鳥せい本店」は席数も多いので、大人数の時には重宝します。ここで忘れてはいけないのが、建物脇にある名水「白菊水」。安全面や近隣住民への配慮により現在水を汲むことはできませんが、その名残りが見られます。