「リスキリング=一生働きっぱなし?」意味を考えると怖いイマドキ仕事・就活用語5選
*現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2025」の「内定を確実にする「虎の巻」最新版 実践編」に掲載している就活用語・仕事用語の第一弾もWEBで公開中です。 最新の就活用語・仕事用語を押さえれば、子どもの就活の応援や、子どもが社会人になって仕事について語り合う際に大いに役立つ。用語の背景も探り「働くこと」への解像度を上げていこう。好評の第一弾に続いて5つの用語を紹介する。(千葉商科大学 国際教養学部准教授 働き方評論家 常見陽平) 著者プロフィールを見る ● 「リスキリング」で一生働き続け 一生学び続ける時代が到来⁉︎ 【リスキリング】 環境の変化、ビジネスモデルの変化などにより、求められるスキルは常に変化する。ビジネスパーソンが新たなスキルを身につけることを「リスキリング」と呼ぶ。日本のリスキリングは社内の人材を活用する方向と、成長産業へ人材移動を促したいという2つのベクトルが存在する。一生働き続け、一生学び続ける時代が到来しているとも言える。 【ギグワーク(ギグワーカー)、スポットワーク、スキマバイト】 自らのスキルや時間を生かし、単発の細分化された仕事を請け負う働き方を「ギグワーク」(そうした働き方の人のことを「ギグワーカー」)と呼ぶ。フードデリバリーのUber Eatsなどが代表としてあげられる。ここで働く人は請負という扱いであり、労働法上の労働者ではないのだが、指揮命令系統の下におかれ、労働者性が極めて高いことから偽装請負ではないかという議論がある。業務上のトラブルが発生した際の保障、報酬の妥当性などについての問題を指摘する声もある。ギグワーカーとは仕組みが異なるが、あいている時間に短時間で働く仕組みとして「スポットワーク」というものも登場している。特に、空いている時間にアルバイトをすることを「スキマバイト」と呼ぶ。
● 政府も対策を呼び掛けている 就活生へのハラスメント「オワハラ」 【オワハラ】 「就活終わらせろ(終われ)」ハラスメントの略。他社の内定辞退を強要する、誓約書の提出を迫るなどの行為を指す。学校推薦の求人ではない、自由応募なのにも関わらず教授、さらには学部長、学長などの推薦状を求めるケースがある。内定先でのインターンやアルバイトを強要するなどの手口もある。売り手市場、採用活動のオンライン化による内定獲得の負荷低下、日本の判例では内定取り消しに比べて内定辞退は容易にできることなどが背景にあげられる。政府もオワハラ対策を呼びかけている。
常見陽平