米国務省が認定「日本語は英語話者にとって最もハードな言語」。逆も真か?
修得したい言語が「英語からどのくらいかけ離れているか」
この「Foreign Service Institute」における「Foreign Language Training」では、英語を母国語とする人が外国語を学ぶ際に、その外国語が言語として「英語からどのくらいかけ離れているか」によって習得にかかる時間が異なるとしており、外国語を、英語から近い順に4つのカテゴリーに分類し、それぞれの外国語で「一般的なビジネス」が可能なレベルに到達するまでの時間を、過去76年間の米国外交官の言語教育のデータに基づいて「language learning timelines」として算出。個人の適性などの要因によって個人差はある、と補足している。 ◾️「カテゴリー1」、修得に600~750時間:スペイン語、イタリア語、フランス語、デンマーク語、オランダ語など このうち、”Languages similar to English”(英語に近い言語)と形容される「カテゴリー1」にはスペイン語、イタリア語、フランス語、そしてデンマーク語やオランダ語などが含まれる。英語がネイティブの人にとって一番学びやすい、最も短時間で習得できる言語、ということになる。このカテゴリーの言語の習得には、600~750時間(授業時間)かかるという。 ◾️「カテゴリー2」、修得に900時間:ドイツ語、マレー語、スワヒリ語、インドネシア語など 次に英語ネイティブの人によって学びやすい言語、「カテゴリー2」には、ドイツ語、マレー語、スワヒリ語、インドネシア語などが含まれ、習得にかかる時間は900時間。カテゴリー1の1.5倍だ。 ◾️「カテゴリー3」、修得に1100時間:フィンランド後、ロシア語、ヘブライ語、ギリシャ語、タイ語、ベトナム語、タガログ語など 「カテゴリー3」には「ハードな言語」(“Hard languages”)という名称がついており、「言語学的または/かつ文化的に英語とかなり異なる言語」 (“Languages with significant linguistic and/or cultural differences from English“)と形容される。このカテゴリーには、フィンランド後、ロシア語、ヘブライ語、ギリシャ語、タイ語、ベトナム語、タガログ語などが並ぶ。網羅的な(Exhaustive)リストではないという但し書きがあるため、このカテゴリーに分類される言語は多数存在するということになる。このカテゴリー3の言語の習得には、千時間越えの1100時間を要するという。