「実は満身創痍です(笑)」もうすぐ56歳の濱田マリ「人生の終え方は考え始めている」
── ほかにも年齢を経て変わった部分はありますか? 濱田さん:最近は「終活」について考えたりもします。人生の終え方って、自分では決められないところがあるじゃないですか。だから自分がいなくなった後、周りの人に迷惑をかけないようにしたくて。相続の準備だけではなくて、ものの処分も必要ですよね。私が大事だと思っているものも、人から見たらガラクタじゃないですか(笑)。そういうものをきれいに片づけてから、人生を終えたいなって。
── 前向きな終活を意識されているのですね。 濱田さん:やっぱりコロナの時期に、人生が一度リセットされた感じはしますね。コロナを乗り越えられたからこそ、価値観が変わったのかも。音楽界の先輩が亡くなって、時間ってあっという間に過ぎてしまうと身に染みたこともあります。そのときに抱いた気持ちが、強固な思いになっている気がします。 子育てもずっと走り続けてもうゴール間近に来た感じですが、モダチョキみたいに一回失って取り戻したものって人生になかった。一度、活動停止したときの気持ちも覚えているので、それを教訓にしてどう楽しもうかといつも考えていて。だからライブはめちゃくちゃ楽しいです。1回、1回、感謝しながらライブをやっています。メンバーも大切だし、お客さんも楽曲も全部大切。再結成で人生が変わったかもしれません。
■娘は赤ちゃんのころからリスペクトしてきた ── 子育てもゴールに近づいたとのことですが、娘さんが成人されてからは、つき合い方が変わったりもしましたか? 濱田さん:娘が小さいころから、親子という立場からくる義務みたいなものは取っ払うつもりでいました。お互い人間だから、教えたり教えられたりする関係だと考えていたので。だから最初から相手をリスペクトしようって思って。ベビーカーから社長のようなたたずまいで足をでーんっと出している小さな娘に対して、赤ちゃん言葉を使わず敬語で接したりして(笑)。今でも本気で娘を尊敬していますし、いっぱい教えてもらうこともある。やっと理想の間柄になれている気がしますね。
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