CHAGE and ASKA、BLANKEY JET CITY、倉木麻衣……キャリアアーティストによるサブスク解禁のメリットとは
ROSSO、高橋幸宏ら、サブスク解禁で新たな世代に再評価される契機に
さらに、訃報を受けてあらためて注目されたアーティストの楽曲がサブスク解禁に至ったケースも存在する。チバユウスケがボーカルとギターを務めたROSSOや高橋幸宏の楽曲がその代表例である。高橋幸宏のソロアルバムや、ROSSOの初期作品が配信されることで、彼らの音楽が新たな世代に再評価される契機となっている。とりわけ高橋幸宏の独自の音楽スタイルは、国内外で多くの影響を与えており、その再発見はファンにとっても大きな意味を持つだろう。 これらのアーティストたちがサブスク解禁することの意義は、主にCDでしか聴けなかった楽曲を現代に甦らせ、新譜と同列に評価される土俵に乗せることができる、という点が大きいだろう。アルバムというフォーマットが瓦解し、楽曲単位でプレイリストが組まれるサブスクのプラットフォームでは、リリースの新旧やシングル曲とアルバム曲との差異はほとんど存在しないに等しい。ある意味、バイアスのかからない楽曲そのものの“ガチンコ勝負”の世界である。 そんな中、これまでサブスクで配信されてこなかった楽曲が解禁されることで、その楽曲が色褪せることのない輝きを発していれば、必ず新たなファンの獲得に繋がるはずだ。特に若い世代にとっては、これまで触れる機会がなかった楽曲にアクセスできるようになり、音楽の新たな楽しみ方が広がる。もちろん既存のファンにとっても過去の名作を再度聴き直すことで新たな発見があるだろうし、これまで気づかなかったことも発見することができるかもしれない。サブスク解禁は、単なる過去の楽曲のデジタル配信にとどまらず、アーティストや楽曲とリスナーを繋ぐ新たな接点を生み出すきっかけでもある。ぜひサブスクが与えてくれる自由を思う存分に享受し、さまざまな音楽との出会いを楽しんでほしい。
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