悪質すぎる! 今の時期、頭にタオル巻いた“職人風男”に注意! 「瓦、傾いてますよ」から始まる詐欺とは?
横浜市内の住宅に鳴り響くインターホンの音。 突如訪れたのは30代くらいの男。頭に白いタオルを巻き、作業着風の格好をしている。 【映像】「こんにちは。私は職人です」訪問した怪しすぎる男とのやり取り…もし、屋根を見せたらどうなる? 住人が応じると男は「私は職人で、ここは現場の通り道なのだが、あなたの家の瓦は屋根が傾いて危ない。(危険な)場所だけ見てほしい」と話す。 だが住人が「詐欺ではないか」と問いただすと、男は慌てて逃走。屋根を別の業者に確認してもらったが、異常はなかった。 これは架空の工事を作りだし、法外な費用を請求する“屋根修理詐欺”と見られる。 高齢の男性に話しかける、白と黒の作業着に、地下足袋をはいた人物。この男もまた、“屋根修理詐欺”を狙っていたと見られる。 「作業着風の上下、地下足袋風の服装、かなり用意周到だ。普通の人からは職人に見える風貌」 写真をSNSに投稿し、屋根修理詐欺に注意を促しているのは、都内の外壁塗装の専門業者 ツボイ塗工の坪井邦夫代表だ。 坪井代表によると、詐欺の手口は… 自宅に突然訪問→住人に「屋根が壊れていて修理が必要です」と声をかける→屋根に上ると自ら壊し、大幅な修理が必要な状況にする→屋根をふき替えましょうと、大規模な工事をとりつける、というものだ。 国民生活センターに寄せられる屋根修理詐欺に関する相談件数は、この5年間で4倍以上に増えており、雨漏りが心配になる今の時期は特に増加するという。そして、手口はより巧妙に… 横浜市内に現れた屋根修理を装う男は、動画の中で名前を名乗っていた。 「こんにちはー。私、株式会社ケンショーのミヤザワといいます」 架空の会社名かと思いきや、調べてみると、千葉県に屋根のふき替えなどを行う“ケンショー”という会社が実際にあった。しかも、社長の名前は「ミヤザワ」だ。 千葉県にある本社を訪ねると取材に応じたのは、株式会社建翔の宮澤信彦社長本人だ。 宮澤社長に確認したところ、動画の男は建翔の従業員ではなく、そもそも屋根修理の訪問営業もしていないという。 屋根修理詐欺男は、実在する企業と代表の名前を悪用していたのだ。建翔は悪質な屋根修理詐欺には全く関わっておらず、訪問営業も行っていない。 宮澤社長も「お客様から何度が聞いた。昔から頑張ってきて(信頼を)積み重ねてきたため、やめてほしい」と憤った。 これから梅雨の時期、屋根修理詐欺に注意が必要だ。 ※これはテレビ朝日「グッド!モーニング」で放送した内容をABEMA TIMES編集部で記事化したものです。
ABEMA TIMES編集部