国安条例が施行 台湾在住香港人らが抗議デモ 議員らへの制裁呼びかけ
(台北中央社)香港で23日、反政府的な活動の取り締まりを強化する国家安全条例が施行された。台北市内では同日、台湾在住香港人らでつくる団体などが抗議デモを展開。民主主義社会に対し、海外に移住した香港人を保護し、同条例を支持した香港の政府関係者や議員らに制裁を科すよう呼びかけた。 発起人の一人は同条例について「悪法」だと指摘。明確な基準がなく、何が犯罪で何が問題ないのか分からないと語り、「香港政府が犯罪だと言ったら犯罪になってしまう」と懸念を示した。 また香港旅行の際、荷物の中に政府を批判するような論調の本などがあれば、扇動を意図する行為として罪に問われる恐れがあるとし、香港人だけでなく外国人もリスクに直面すると警鐘を鳴らした。 台湾香港協会の桑普理事長は「もし萎縮してしまえば、人としての尊厳さえなくなってしまう」と強調。香港に残る多くの香港人も抵抗を続けていることに触れ、「希望を持つことが重要だ」との認識を示した。 (呉柏緯/編集:齊藤啓介)