静岡県一家4人殺害事件「教訓を適正捜査の糧に」 県警本部長コメント全文
昭和41年の静岡県一家4人殺害事件で死刑が確定し、再審無罪が言い渡された袴田巌さん(88)について、静岡県警が当時の取り調べが「不適正だった」とする検証結果を公表したことを受け、津田隆好県警本部長は26日、「得られた教訓を適正捜査の推進に資する糧とする」とのコメントを発表した。全文は次の通り。 ◇ 令和6年9月26日付け静岡地方裁判所の無罪判決を踏まえ、静岡県警察として、今後一層の適正捜査の推進に資する教訓を得るために事実確認を行ってまいりましたが、その結果を、本日公表させていただくことといたしました。 今回の事実確認を通じて、5点の衣類や端切れのねつ造について、警察官がねつ造を行ったことを窺(うかが)わせる具体的な事実や証言を得ることができませんでしたが、一方で、そのようなねつ造が行われなかったことを明らかにする具体的な事実や証言を得ることもできませんでした。しかしながら、本件捜査が行われた当時の警察における取調べの態様が不適正であったほか、初動捜査の不徹底やネガフィルム、取調べ録音テープが整理の上、保管されていなかったことを改めて確認いたしました。 治安責任を担う静岡県警察として、今回の事実確認から得られた教訓を職員一人一人の胸に深く刻むとともに、これらを今後一層の適正捜査の推進に資する糧として、今後も県民の負託と信頼に応えられる静岡県警察であり続けられるよう、職務に邁進(まいしん)してまいります。