〈令和の大造営〉加藤神社の社務所や授与所など建て替え 結婚披露宴会場もリニューアルオープン【熊本】
テレビ熊本
150年以上の歴史を持つ加藤神社の『令和の大造営』です。 新しい社務所に併設された披露宴会場では、熊本地震からの復興を間近に感じることができます。 【加藤神社 湯田 祟弘 宮司】 「建物の方は昔から純白の白を基調とした壁になっています」 この夏に〈お色直し〉をした純白の鳥居が参拝者を迎える熊本市中央区の加藤神社です。 創建150周年を迎えた3年前から『令和の大造営』として工事が進められてきました。 お守りなどを頒布する授与所や白鬚神社を建て替えました。 【湯田 祟弘宮 司】 「耐震診断をしたところ、NG判定ということで、うちは準公共施設だと思っていて、多くの方を招き入れるので安全性を担保したい」 新しい参集所は『七五三』で訪れた子どもや家族の待合室として、また講演の会場としても利用できます。 【湯田 祟弘 宮司】 「城内には意外と避難する場所がない。だから万が一、何かあった際は避難場所としても使ってもらえる場所にしていきたい」 この日、参集所には子どもたちが描いた新しい社務所などの絵が展示されていました。 社務所と併設されている披露宴会場『客殿天城(きゃくでん・てんじょう)』には見どころが詰まっています。 【湯田 祟弘 宮司】 「この蛇の目の紋が加藤家の紋。桔梗の紋、もともとは四国の尾藤(びとう)家、尾藤家の家臣団を清正公は熊本に入る際に召し抱える。以降、併せ紋にされたという清正公の思いもどこかに残していきたい」 紋だけではなく、社務所の壁は尾藤家の石、庵治石(あじいし)で出来ています。階段の壁には、菊陽町にある加藤清正の偉功『鼻ぐり井手』が水を攪拌する様子が表されています。 【湯田 祟弘 宮司】 「全面ガラス張りになっているから、熊本城、天守閣を間近に望みながら、食事をしてもらう空間になっている」 2階の披露宴会場からは、天守閣や積み直しを待つ石が見えます。 【湯田 祟弘 宮司】 「復興を間近に感じる場所としても最適な場所ではないかと考えている」 この日は、改修後初めての結婚披露宴がありました。 【記者が質問】 「プロポーズの言葉を(一同、笑う)」 益城町に住む坂本 智晟(ちせい)さんと雪乃さんです。 【坂本 智晟さん】 「一回、皆さん耳ふさいどいて・・・プロポーズはシンプルに、結婚してくださいという感じです」 【坂本 雪乃さん】 「うれしかったです」 挙式の前にお話を伺いました。 【坂本 雪乃さん】 「すごく緊張していますが、楽しみです」 【坂本 智晟さん】 「眺めはもう最高。一番、凛々しく熊本城が建っていて、披露宴にお越しいただいた皆さまにも楽しんでいただけるすばらしいロケーションだと思います」 披露宴プロデュースを担当する『COFH(コフ)』の東 しのぶ 社長です。 【COFH 東 しのぶ 社 】 「加藤清正公が仰った『後の世のため』という言葉がある通り、加藤神社で出発された新郎新婦様が後の人生、たくさんの節目がある中で、加藤神社に足を運び、関係を築く、一つ一つ祈願をしていく。スタートラインをお手伝いできるのは光栄です。感慨深いものがあります。幸せの波紋が広がるように一組一組、丁寧におもてなしをしたいです」 総工費は約7億円。そのうち1億円近くは寄付でまかなわれた、今回の『令和の大造営』。年内にはすべての工事が終わるということです。 新しい社務所は入り口にスロープができ、中にエレベーターもあり、バリアフリーになりました。また、参道は砂利から石畳に替わり、車いすもスムーズに移動できるそうです。
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