＜日・オ＞笑顔でポーズを決める水谷（左）と水野（撮影・高橋　茂夫）

　◇パ・リーグ　日本ハム5―4オリックス（2024年5月21日　エスコンF） 　用兵がズバリと決まった。日本ハム・新庄監督は、前日に自身のインスタグラムで1番・中島、5番・水谷のスタメン起用を予告。計4安打2打点と期待以上の働きをした2人に「もう俺の力じゃないですよ。選手が凄いとしか言いようがない」と目を丸くした。 　指揮官の信条は「準備をさせることが大事」。中島には数日前にスタメン起用の意思を伝え、水谷とともにダイレクトメッセージを送り、入念に準備をさせた。先発・エスピノーザの変化球と2人のスイング軌道が合うとみての起用。見せ場は3回に訪れた。 　初回に中前打を放っていた中島が1死三塁から左前適時打でまず1点。1点差に迫って、なお2死一、二塁から水谷が同点の左前適時打を放った。4回の水野の左中間への決勝2号2ランへの流れを生んだ。 　水谷は4月中旬に1軍昇格した際は出場4試合で2安打だけだったが、2回の左翼線二塁打と合わせ再昇格した日にプロ初の2安打をマーク。「中軸で最初から使ってもらったので、期待に応えたかった」と胸を張った。 　連敗を2でストップし、再び貯金6。指揮官は水谷を「鎌ケ谷の時と変わりなくやってくれた」と称え、続けて「もう明日から1～9番のオーダーを（インスタグラムに）上げたろうかな」と満面に笑みを浮かべた。 　この日は球宴ファン投票の第1回中間発表もあり、郡司や田宮ら6選手がトップに立った。「僕が毎日、（投票用紙を）5万枚ぐらい書いておきます」と上機嫌。ファンへの御礼勝利にもなった。（田中　健人） 　◇水谷　瞬（みずたに・しゅん）2001年（平13）3月9日生まれ、愛知県出身の23歳。石見智翠館（島根）では高校通算21本塁打も甲子園出場なし。18年ドラフト5位でソフトバンク入団。1軍出場はなく、昨年12月の現役ドラフトで日本ハムに移籍した。父はナイジェリア人で、ミドルネームは「ジェッシー」。1メートル93、99キロ。右投げ右打ち。