毎月おんなじ額しか振り込まれない

撮影：殿村誠士

ーー他者の評価はあまり気にしないですか。 気にしないですね。澤部（佑）がそれだけでやってるんで。別にいいんです、僕は。 ーー本が面白いとか漫才が面白いとか、その「面白い」っていう評価は人によってばらばらですよね。 そうですね。違いますね。 ーー「面白いもの」というのは、一貫していますか。 割とずっと一緒かもしんないっすね。はやりものに食いつかないし。楽しいか楽しくないか、じゃないかな。いや、それ逆かもしれないな。嫌なこととかストレスで決めてるかもしれないです。例えば「この仕事しんどいけど、この金額もらえる。じゃあ、この金額もらえなかったときのストレスと、この仕事やるときのストレスどっちが高いか」みたいなね。 ーーお金を一つの基準にしていますか？ ないっすね、僕は。親に全部お金預けちゃって、毎月同じ給料しかもらえない。毎月おんなじ額しか振り込まれないんで。「うわ、何か今月めっちゃもらえた」とか、知らないし。お金でいったら、別にもう3年目ぐらいで持ってるんですよ。テレビ出られたし、バイトも辞めて、結構早めにそこそこお金もらってて、特に苦しかった時期もなかった。だから飢えてないんすよ。バイトした金も家に入れないで、服買ったりパチンコ打ったりしてたんで、ハングリー精神がそこにないんすよ。 ーーでは印税がこんなに入ってるのか！というのも？ よく分かってないですね。見てないし。ただ……俺じゃなくても誰でもよさそうな仕事が来て、それお金いっぱいもらえますっていうのは、突っぱねてるところがあるかもしれない。逆にめちゃくちゃギャラ低いけど、ほんとにやってもらいたいんですって言われたらやりますけど。別にいいですよって、来月も俺のお小遣い変わんないんでって（笑）。 ーーハングリー精神がないことにコンプレックスを感じることは？ 全くないですね。ラッキーって思ってます。苦労最悪って思ってます。それに苦労してお金を得た芸人って、めっちゃ遊ぶじゃないですか。お金欲してて、社長付き合いとかしてるやつって、何か肌がくすんでくるじゃないですか。