センバツへの軌跡/4止 悔しさ糧に磨きかけ /京都
<第91回選抜高校野球> 秋季府大会を制して臨んだ秋季近畿地区大会。1回戦は「打たれる覚悟はあった」(井本自宣監督)の言葉通り、対戦した神戸国際大付(兵庫2位)に猛追されたが、最少点差で逃げ切った。 次の履正社(大阪1位)戦は一転、0対5のまさかの完封負け。相手左腕の投球を、選手たちは「球の速さ、コントロール、変化球のキレ、どれも良かった」と悔しがる。強力打線に、登板した小橋翔大投手(2年)も「打球の速さにビックリした」と驚いた対戦だった。 だが、井本監督は負けたこの試合でも、福知山成美の戦いぶりに手応えを感じていた。「小橋は14安打を打たれたが、与えた点は毎回1点でとどめた。コールド負けでもおかしくなかった試合。野手も良く守り、うちの持ち味は出せたんじゃないかな。これも経験」と話す。 センバツ開幕まで、あと1カ月半ほど。井本監督は事細かに指導するタイプではないが、選手たちには「100%の準備はしろ」と鉄則のように繰り返し語りかける。その言葉を守り、選手たちは日々の練習、健康管理を怠らない。岡田健吾主将(2年)は「近畿大会の悔しさは確実にバネになっている。チームの力は秋より数段上。本番までに更に磨きをかける」と意気込む。【佐藤孝治】=この項終わり 〔丹波・丹後版〕