ICC、イスラエル首相らに逮捕状 人道に対する罪の疑い「飢餓を戦争手段にした」
【パリ=三井美奈】国際刑事裁判所(ICC)は21日、パレスチナ自治区ガザに対するイスラエルの攻撃をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相に対し、人道に対する罪と戦争犯罪の容疑で逮捕状を出したと発表した。 【写真】イスラエルのネタニヤフ首相と前国防相のガラント氏 ICCの発表によると、パレスチナ自治区ガザへの人道支援活動を制限し、食料や水、医療品供給を阻んだことで、2人容疑者は「飢餓を戦闘の手段にした」と信じるに足る根拠があるとしている。イスラエル側は容疑に対して異議を申し立てていたが、ICCは退けた。 ICCには日本を含めて124カ国・地域が加盟しており、自国に容疑者が来た際には逮捕の義務を負う。 また、ICCは21日、イスラエルと交戦するパレスチナのイスラム原理主義組織ハマス軍事部門のデイフ指導者に対しても逮捕状を出した。デイフ容疑者については死亡情報が流れたが、ICCとして確認に至らなかったとしている。 3容疑者に対しては、ICCのカーン主任検察官が今年5月に逮捕状を請求していた。この時、ハマスのハニヤ最高指導者とガザ地区トップだったシンワール指導者に対しても逮捕状が請求された。この2人はその後、イスラエルに相次いで殺害された。