【欧州市況】英中銀利下げ観測強まり短期債が上昇、株は広く下落
(ブルームバーグ): 19日の欧州国債市場では、英国債のイールドカーブがスティープ化した。イングランド銀行(英中銀)の金融政策委員会(MPC)会合で、政策金利を4.75%に据え置いたものの、政策委員3人が即時の利下げを主張し、トレーダーが利下げ観測を強めた。
英国の2年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、4.42%となった。トレーダーは2025年末までの緩和見通しを強め、今週進んだタカ派的な評価を一部覆した。短期金融市場では、25年12月までに63bpの利下げが予想されている。18日の時点では、見通しは一時49bpまで落ち込んだ。来年2月のMPC会合については、17bpの利下げが市場で織り込まれている。
18日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で緩和ペースの鈍化が示唆されたことを受け、米国債の下落に追随するようにしてドイツ国債も下落した。
欧州株式は、米金融当局による来年の利下げ幅が予想よりも小さいとのタカ派的な見通しが嫌気され、下落した。
ストックス欧州600指数は1.5%安で取引を終え、全セクターが下落した。半導体株は、マイクロン・テクノロジーが収益見通しを下方修正したことを受けて下落。ASMLホールディングやBEセミコンダクター・インダストリーズなど半導体製造装置メーカー株も売られた。
12月19日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:UK Curve Steepens After BOE Vote Split: End-of-Day Curves、European Shares Fall as Fed Turns Hawkish on Rates Outlook(抜粋)
--取材協力:Michael Msika、Kit Rees.
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Macarena Munoz Montijano, Sagarika Jaisinghani