ヤングスキニーかやゆーが語る、己を突き動かす衝動の正体とは
音楽、文芸、映画。長年にわたって芸術の分野で表現し続ける者たち。本業も趣味も自分流のスタイルで楽しむ、そんな彼らの「大人のこだわり」にフォーカスしたRolling Stone Japanの連載。東京発・4ピースギターロックバンドのヤングスキニー。シンガーソングライターとして活動していたフロントマン、かやゆーが紡ぐ言葉の数々は、ジャンルや価値観の壁を越えて響いてくる。そんな彼を突き動かす衝動の正体を探る。Coffee & Cigarettes 51 | かやゆー(ヤングスキニー)Rolling Stone Japan 2024年5月号掲載記事 Spotifyが年間を通して新進アーティストをサポートするプログラム『RADAR: Early Noise 2023』に選出され、同年2月に配信シングル「らしく」でメジャーデビューを果たした平均年齢22歳の4ピースギターロックバンド、ヤングスキニー。シンガーソングライターとして活動していたかやゆーが中心となり、X(旧Twitter)への「#バンドメンバー募集」で集まった彼らは、ヒリヒリした疾走感あふれるバンドサウンドと日常を切り取ったリアルな思いを描く等身大の歌詞、いわゆる「男らしさ」とは対照的な歌声によって、10代を中心に熱い支持を得ている。 「ゴミ人間、俺」や「本当はね、」など、弱い男女による八方塞がりの恋愛をモチーフにした楽曲は、全てフロントマンのかやゆーによる作詞作曲。いわゆる体育会系とは無縁の世界に生きていると思っていたが、意外にも彼は「アスリート気質」がある。 「サッカーは幼稚園の年長くらいからやっていました。でも嫌いだったんですよ。サッカーそのものというより、チームの中に必ずキレてくる奴っているじゃないですか。そいつらのせいで試合とか出るのが億劫になって……監督も怖かったですし。ただ中学生になり、友達と昼休みにするサッカーは好きでしたね」 そんなかやゆーが音楽を始めたのは、父親が小5の誕生日にアコースティックギターを買ってくれたことがきっかけだった。 「音楽は当たり前のように身近にあったから、あえて『趣味は音楽です』と言ってこなかったけど、今思い返してみると通学の移動中とか音楽ばっかり聴いていました。授業中も制服のポケットに音楽プレーヤーを入れ、袖からイヤホンのコードを通して頬杖ついているふりして音楽を聴いていたくらい(笑)。そのころは、父親の影響もあってMr.Childrenや浜田省吾から入り、ゆずにハマっていました」 本誌未公開ショット【撮り下ろし】ヤングスキニーかやゆー