「歴代大統領は名前を残したがる」再建工事の関係者からひんしゅく…ノートルダム大聖堂に透けるフランス・マクロン大統領の“思惑”
有権者の“厳しい目”マクロン大統領の判断は
今後、マクロン大統領は尖塔再建の時と同様、専門家などの声に耳を傾け立ち止まるのか。一つの鍵となるのが、フランス政界におけるマクロン大統領の立ち位置だ。 12月5日に内閣不信任決議案が可決し、バルニエ首相が辞職すると、マクロン大統領は後任として中道政党のトップであるバイル氏を後任に任命した。この1年だけでも首相が3回交代する異例の事態となり、薄氷の政権運営で、求心力は下がる一方だ。 こうした状況にも関わらず、有権者からは権力者の“エゴ”が見透かされ、厳しい目も向けられている。果たして大聖堂の歴史に“マクロン印”を刻み込む余力がどこまであるのか。 崖っぷちに立つ最高権力者の判断をフランス国民が注視している。 (FNNパリ支局 原佑輔)
原 佑輔