【阪神】佐藤輝明が初日から特守 高速ノックを次々さばき「実戦に近い打球で良かった」
阪神佐藤輝明内野手(25)が「背中で見せる」秋季キャンプが始まった。初日からプロ2年目の後輩、戸井零士内野手(19)とともに、居残り特守で汗を流した。 雨天のため、安芸の室内練習場での実施となったが、どっぷりと守備練習に没頭した。新たに1軍担当になった田中内野守備走塁コーチがノック。横からトスされたボールを左打ち、右打ちでスイングした。より実戦に近い状況で、至近距離から左右、正面と強い打球が容赦なく降り注いだ。佐藤輝は息を切らせて必死に食らいついた。 約30分におよぶ濃密な時間だった。室内の人工芝に汗がしたたった。初日を終えた背番号8は「しっかり、室内で動けたので良かったです。集中して取り組めたと思います。実戦に近い打球だったので、良かったですね」と汗をぬぐった。 プロ4度目の秋だが、過去に秋季キャンプをフルにこなしたことはない。故障や日本代表への招集などで、腰を据えて課題と向き合う時間を持てなかった。今年は違う。今季23失策だった三塁守備の練習を中心に、打撃でも「いろいろ試せる時期なので」と目の色を変えて白球と向き合った。 今月22日、藤川監督が就任最初のミーティングでただ1人、佐藤輝を名指し。全員の前で「テル、姿勢を見せよう」とハッパをかけた。「背中を見せたい」と主力の自覚、脱皮の決意でやってきた高知・安芸の地。1秒たりとも無駄にするつもりはない。そんなひたむきな姿勢は戸井にも伝わったはず。強い覚悟があふれ出た。【柏原誠】