飛距離アップに不可欠! ヘッドが走る両腕の"ローテーション"を覚えよう【謎キャラコーチ『わきゅう』の気になる話♯76】
一昨年の全米女子アマを制し、23年12月のプロテストで合格した馬場咲希プロを、中学1年から指導しているのがプロコーチの坂詰和久(さかづめかずひさ)、通称『わきゅう』だ。坂詰コーチと20年以上の付き合いがあるベテラン編集者Oが、謎キャラコーチの気になる話を聞き出す。今回は「両腕のローテーション」がテーマだ。 アマチュアのお手本、川﨑春花のアイアンショット【連続写真】
腕のローテーションが使えるようになると、ヘッドが大きく動くようになる
O編 前回の話だと、バックスウィングでは両腕は右にローテーション(回旋)させ、ダウンスウィングからフォローでは左にローテーションさせる。それが自然な腕の動きだってことだったよね。 坂詰 そうですね。よく、手や腕は使わないほうがいいと言われますが、それは、腕を棒のように固めろ、という意味ではありません。両腕はスウィング中、左右にローテーションさせるのが正解なんです。 O編 両腕を胸の正面にキープして、両腕を脱力した状態で体を回旋できれば、腕は自然にローテーションするってことだったけど。 坂詰 ええ。ところが、手や腕を使うなって言われると、手や腕に力を入れて固めちゃう人がとても多いんですよ。そうすると、腕の自然なローテーションを妨げてしまうんです。その結果、スピードもロスするし、クラブの軌道も悪くなってしまうので注意したいですね。 O編 自然な腕のローテーションが使えると、クラブの運動量が増えるからスピードが出る、ってことだよね? 坂詰 そうですね。たとえば、両腕を胸の正面にキープした状態で、両腕を左右にローテーションさせると、手と腕を左右に動かさなくても、ヘッドは左右に大きく動きますよね。つまり、腕のローテーションが使えるようになると、腕を振らなくても、ヘッドが大きく動くようになるわけです。 O編 それだけ効率のよいスウィングができるわけだ。 坂詰 よく、「ヘッドを走らせる」って言うじゃないですか。あれって、インパクト付近で体を止めて腕を振る(走らせる) ものだと思っている人が多いんですけど、それも勘違いなんです。スウィングのなかで、スムーズに腕をローテーションさせることこそが、「ヘッドを走らせる」ことなんですよ。