「本作が世に送り出されることに必ず意味がある…」竹野内豊、終戦80年の来夏に“伝説の不沈艦”艦長役で映画主演
俳優の竹野内豊(53)が、映画「雪風 YUKIKAZE」(来年8月公開、山田敏久監督)に主演することが9日、分かった。 太平洋戦争中に実在した駆逐艦「雪風」の雄姿を描く感動大作。雪風は、巨艦「大和」「武蔵」などと比べて小型ながら、激戦を生き抜き終戦を迎えた“伝説の不沈艦”として知られる。 竹野内は雪風艦長の寺澤一利を演じる。絶えず冷静に指示を出し、時に型破りな判断を下すリーダーシップを発揮する役柄。撮影は今年5、6月に行い「戦争を経験していない自分が史実に基づく人物を演じることは、さまざまな不安もありましたが、気を引き締めて役に挑みました」と明かした。 竹野内は、2011年の主演映画「太平洋の奇跡―フォックスと呼ばれた男―」では、サイパン島での激戦を生き抜いた陸軍大尉を熱演した。舞台を陸から海に移した本作は、終戦80年を迎える来夏に公開されることから「昨今、残念ながら戦争を身近に感じる時代になり、変わりゆく日本の景色の中で本作が世に送り出されることにも必ず意味があるのだろうと、信じたいです」と願いを込める。 雪風は、攻撃で海に投げ出された兵士を敵味方関係なく救い、戦後も復員船として航海を続けた。「生きて帰り、生きて還(かえ)す」ために戦った姿は、竹野内の胸にも響いたようで「平和な未来を築き、美しい日本を守っていくには、私たちは何を想(おも)い、何を大切にしていかなければならないのか。この映画が少しでも多くの皆様方の心に届き、考えるきっかけになれば幸いです」と呼びかけた。
報知新聞社