巨人・岸田行倫が正捕手奪取に大きく前進 大城卓三の「今後の起用法」は
OBの捕手起用分析
巨人で長年コーチを務めた野球評論家の村田真一氏は、捕手の起用法について週刊ベースボールの取材で以下のように分析している。 「その中でも阿部監督のキャッチャーのファーストチョイスは大城卓三で、それは今も変わらないのではないかと思います。ただ、あまりにも打撃不振が深刻過ぎた。同時に、キャッチャーとしての小林誠司や岸田行倫にはしっかり信頼を置いていたということでしょう。だから、大城を二軍で調整させるという判断をすぐに実行することができたのだと思います。5月中旬から岸田のスタメンマスクが増えましたが、それはシンプルにバッティングで結果を残していたからでしょう。リード面もそうですが、打撃との兼ね合いは当然あります。阿部監督が一番に考えているのは『いいキャッチャーを使う』ということではなく『巨人がどうやったら勝てるか』ですから、常にそこを追い求めながらオーダーを組んでいるわけです」 「ただ、岸田のバッティングの調子が最後まで続くとは考えていないと思います。小林の力はまだまだ必要ですし、大城の打撃が戻ってくれば、また大城が中心になるかもしれない。そのときのバッティングの調子を含め、今後も3人の併用が続いていくのではないでしょうか。私自身、1人のキャッチャーに依存するのではなく、力のある複数のキャッチャーによる併用制のほうがチーム力は安定すると思っているので、現在の形は良いと思って見ています」 混戦が続くセ・リーグは、グラウンドの司令塔である捕手が大きなポイントになる。岸田、小林、大城が気温の上がる夏場に向けどのような活躍を見せるか。真価が問われるのはこれからだ。 写真=BBM
週刊ベースボール