思っているより怖い、現代人の「座りすぎ問題」。1日何時間~がNG?死亡リスクはどのくらい上がる? 気になるポイントを解説
世の中にデジタルデバイスや便利なガジェットが普及した今。コロナ禍を経てリモートで活動する機会も増え、生活はより効率化を図る方向へとシフトしている。そんな変化を喜ばしく捉えたい一方で、心地よいボディケアのために見逃せない事実がひとつ。現代人は座りすぎている、というのだ。 【写真】女性ホルモンに左右されて辛い...。「卵子凍結」は何歳まで? PMSで鬱っぽくなるのは普通?女性特有の"悩み"にアンサー 長すぎる座位行動の健康リスクを知って、“座りすぎ”による日々の疲れをデイリーケアで解消しよう。
1日8時間以上が“座りすぎ”の目安
「座っている時間が長くなればなるほど、致命的な健康リスクが増すことが判明しているんです」と、早稲田大学スポーツ科学学術院の岡浩一朗先生。 「腰痛や肩凝りはもちろん、肥満や高血圧、糖尿病といった命に関わる疾病へつながる不調と密接に関連。女性では子宮筋腫にかかる確率が約2倍になるとの報告も」。 いくら背筋を伸ばした“よい姿勢”で座ったとしても、そけい部や股関節は圧迫された状態に。全身の中で最も大きい下肢の筋肉が活動を停止するため血流が悪化し、重大な病へつながりやすくなるというのだ。
座りすぎの危険性
「移動の機会が格段に減り、掃除や洗濯も指1本、下手をすれば声ひとつで済んでしまう。運動時間より、日常のちょっとした動きが激減したことがこの事態を引き起こしています」(岡先生) 座位時間は全世界的に増える動きを見せており、中でも日本人は特に長いそう。1日8時間以上が“座りすぎ”の目安とされているが、11時間以上になると死亡リスクが1.4倍になるとの研究も。
同じ姿勢を続けないこと
問題は、同じ姿勢をキープしすぎること。例えばデスクワークの最中、足踏みやかかと上げといった簡単なエクササイズをこまめに取り入れるだけでも、病のリスクの軽減につながる。 また血糖値や中性脂肪を下げる働きのあるコーヒーでブレークタイムを取るのもおすすめだそう。血流が改善すれば、美容にもいいことづくめ。 デスクワーク中であっても、立ったり少し歩いたりといった小さな動きを30分のうち2分取り入れるだけで、1年に約2kg痩せる程度の量のエネルギー消費が期待できるとか。