Tomitaku エスパーダ復活計画【第2話】アルミ製ボンネットの成形からボディ各部のキズや凹みを修復
【Tomitaku ランボルギーニ・エスパーダ復活計画 第2話】 ボディの板金作業からスタートした「エスパーダ復活計画」。不動車状態が長かったこともあり、ボディのコンディションが心配だったが、サビや腐りがほとんどないことが判明。今回は、ボンネットのパテ成形が進行中だ! 【画像11枚】Paint Factory Kに持ち込み、塗装の状態を確認。アルミ製ボンネットは塗装が浮いていたため、全剥き。各部のサビもチェックした 2019年5月にスタートしたランボルギーニ・エスパーダの復活計画。まずは、「Paint Factory K」に運び込み、ボディの板金塗装から取りかかった。20年間不動状態だったにもかかわらず、車庫保管のおかげでひどいサビや腐りはあまりない。ただし、アルミ製ボンネットの塗装が浮き上がっているため、一気に塗装を剥離し、下地からやり直すことにしたのだ。 「下地ができたら、関西ペイントのNEOXカーボンファイバーパテを塗っていきます。このカーボンパテは、強度的にとても硬く、年数がたってもパテ痩せしにくいのが最大のメリットです。エスパーダのように、ボディの下地をパテで成形している状態のクルマには持ってこいです。ただし、通常のパテと比べると盛りにくいし、伸びないんです。乾燥後は硬くなってしまうので、とても研ぎにくいという弱点がありますが、ユーザー目線では、長期間キレイな状態を維持できるので、とてもいいとは思います」と実演しながら小山明伸代表が教えてくれた。せっかくなので、トミタクさんもパテ研ぎに挑戦したが、非常に硬く、素人にはとてもじゃないが面出しはムリとのことだ。
ボンネットと同様に、ボディサイドの修復作業も着実に進行している。
ボンネットと同様に、ボディサイドの修復作業も着実に進行している。前回の様子では、ボディサイドも鉄板まで全剥きになるかと思ったが、サビがほとんど出ていないことが確認できたため、あえて鉄板まで出さずに、現在のグリーンを落とす程度に作業を進めることになった。もちろん、小さな凹みやサビはきちんとカーボンファイバーパテで修復したうえで塗装することになった。そのため、時間をかけてチェックした結果、右サイドは大きなキズや凹みがなかったが、左サイドには10円パンチを食らった跡があったため、念入りに補修を行なっている状況だ。 約4カ月かかってここまで進んだ板金作業だが、今後の作業の段取りとしては、カーボンファイバーパテを盛って、研ぎ、さらに微妙な修正を通常のパテを使って行うのだそうだ。その後、グリーンの塗装を落とし、純正のヴェルデメタリックを再現することになる。 全体のバランスからディテール、グラマラスな曲線をいかに修復できるかが、エスパーダ修復の最大の山場になるのは間違いない。通常のクルマの板金とは違い、アート作品のようなものなので、繊細な作業が求められる。次回は、ヴェルデメタリックの塗装により、生まれ変わったエスパーダの美しいボディを見ることができるかも!? OWNER 富松拓也さん トミタクこと富松拓也さんは1974年6月26日生まれ。「このエスパーダがイタリアを出発したのが1年後の6月26日。これはもう、運命だと思うんですよー」とトミタクこと富松さん。OS技研のチーフエンジニアを務める旧車の救世主だ。 初出:ノスタルジックヒーロー 2019年12月号 Vol.196 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部