3位・ロッテ、日本シリーズ進出を目指した戦いが始まる。荻野「やってきたことを出すだけ」、佐藤都「気負わずに」
いよいよ12日に『2024 パーソルクライマックスシリーズ パ』ファーストステージが開幕。レギュラーシーズンを3位で終えたロッテは、敵地・エスコンフィールドで2位・日本ハムと、ファーストステージを戦う。この戦いを勝ち抜くと、リーグ優勝したソフトバンクとのファイナルステージが待っている。 ロッテは大事な初戦、チーム最多の12勝を挙げた小島和哉ではなく、今季自身初の2桁10勝をマークした佐々木朗希が先発する。佐々木は今季日本ハム戦に5試合に先発して、0勝2敗、防御率3.81。エスコンフィールドでは、日本ハムの足を使った攻撃に苦労し、2試合・7イニングを投げて、防御率6.43だった。 チームもレギュラーシーズンで今季日本ハムに6勝18敗1分と大きく負け越し、今回の戦いの舞台となるエスコンフィールドでは3勝9敗と苦戦。ただ、これはレギュラーシーズンでの話。昨年の3位・ソフトバンクとのCSファーストステージでは、レギュラーシーズンで12勝12敗1分、レギュラーシーズン最後のソフトバンク戦5試合を5連敗で終えたが、本拠地・ZOZOマリンスタジアムで戦ったとはいえ、2勝1敗と勝ち越してファイナルステージに進出した例がある。 レギュラーシーズンの結果は、短期決戦において関係がなくなる。CSを経験した選手が多くいるのは日本ハムにない強み。6日から9日までZOZOマリンスタジアムで行われた全体練習でも、CSだからといって特別意気込んだ姿はなく、選手個々がやるべきことをやっていた印象を受けた。 ◆ CSに向けた意気込み 日本ハム戦に今季16試合に出場して打率.366、エスコンフィールドでは打率.320をマークした荻野貴司は「やってきたことを出すだけだと思っているので、しっかり自分のプレーを出したいと思います」と意気込めば、今季51試合に登板して防御率0.73、11月に開催されるプレミア12に選出された鈴木昭汰は「よりシビアな戦いになると思うし、僕らは3位でいくのでどんどん倒していって、まずは一戦必勝で僕が投げるところで投げて、しっかり抑えたいと思います」と力を込めた。 球団新記録となる24試合連続無失点を記録し、今季は鈴木と共に開幕から最後まで一軍で戦い抜いた国吉佑樹は「内容云々というより勝つか負けるかのどちらかなので、勝てるように最善を尽くしてチームに貢献できたらという思いでいます」と決意。 日本ハム戦、打率.289、3本塁打、15打点、得点圏打率.375、エスコンフィールドでは打率.342、2本塁打、5打点、得点圏打率.444と打ったソトは「プレーオフだからといって自分の持っている以上のことは出せない。しっかりとレギュラーシーズンでやってきたものを出していきたいと思います。得点圏で必ず1点を返せるように必要な場面で自分の仕事を行っていきたいと思います」といつもと変わらずプレーするつもりだ。 “打てる捕手”として自身初の規定打席に到達し、打率リーグ4位の.278をマークした佐藤都志也は「変に気負わずに。負けられない戦いというのはわかっているんですけど、打席に入った時こそ冷静になれたらいいかなと思います」と平常心で打席に入るつもりだ。 目標であったリーグ優勝には届かなかったが、直近5年で4度Aクラスに入り勝てるチームになりつつある。2010年以来3位からの日本シリーズ進出を目指した戦いがいよいよ始まる。 取材・文=岩下雄太
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