西岡徳馬「SHOGUN」で主演&Pの真田広之に伝えた熱い思い「恥かくことをやめようなと固く握手した」
俳優の西岡徳馬(78)が、16日放送のTOKYO FM「川島明 そもそもの話」(土曜後5・00)にゲスト出演し、米エミー賞で史上最多の18部門を受賞した配信ドラマ「SHOGUN 将軍」の裏話を披露した。 同作で西岡は、吉井虎永(真田広之)に忠義を尽くす家臣・戸田広松を演じた。エミー賞では作品賞、真田が主演男優賞、アンナ・サワイが主演女優賞に輝くなど、多くの主要各賞を受賞した。 西岡は「広之はプロデューサーもやっていたから、二足のわらじでやったから、それは大変な仕事だったのよ。彼は休みなかったからね」と話し、真田を絶賛した。「自分が虎永という役がない日は、プロデューサーとして(の仕事もあった)。あの時コロナだったからね、彼はマスクを二重にして、ゴーグルをかけて、帽子をかぶってじーっと暗がりの中で、モニターをずーっと全部、チェックしているの。“後ろにいるあの日本人のあの人の、手の位置が良くない”とか、“おじぎの仕方が”とか全部チェックしているの」。日本人にしか分からない所作を一つ一つ指導していたという。 過去にもハリウッドなどで日本を舞台にした映画は数多くあったが、時代考証や所作などに違和感がある作品も多かった。西岡は真田に会って、自身の思いを伝えたという。 「なぜ俺がこの作品を受けてここに来たかというのを、とうとうとしゃべって。今まで見たハリウッド映画は、あれは日本じゃないと。ほとんど中国もごっちゃごちゃになっちゃって。昔見たブルース・リーの映画で、袴を前後、逆にはいていたのを見たことがあるんですよ。あんなこと、誰がチェックしなかったんだろうなと思ったので。真田広之と西岡徳馬がいて、こんなものかよというふうに、日本人が恥ずかしい思いはしないように、そこはびっちり(意識した)。僕は“日本の武士道精神を世界中に伝えたくて、このオーディションを受けて、この役を受けたんだよ”と言って。ヒロ(真田)に、“俺とお前がいたなら、恥かくことをやめような”と、固く握手したんですよ」 大作の裏にあった2人のベテラン俳優の思いに、パーソナリティーの「麒麟」川島明も「熱いなあ…」と感激していた。 そんないきさつがあっての高評価。西岡は「だから、俺、自分のことのようにうれしくて、ヒロユキ・サナダと言われた時、飛び上がりましたわ」と、受賞ラッシュを振り返っていた。