中国の「和式トイレ」日本と“座る位置が違う”ナゼ。お尻が開いたズボンを穿く子も…中国の謎のトイレ事情
日本人はどちらかと言うとトイレを「くつろぎ」「おもてなしの場所」と考えており、リビングや寝室と同じように飾るし、公共トイレでもスマホを見ながらだらだらと過ごしたりする。 もはやトイレというより多目的スペースだ。誰もが絶対に使う場所だからこそ、国民の歴史や気質が反映されているのかもしれない。日本のトイレは、平和と安全の象徴でもあるのだ。 ガラケー全盛期、グーグルマップなど誰も知らない時代。中国に住む日本人女子が集まると、「きれいなトイレがわかる地図が欲しいよね」という話になった。
中国に住んでいてつらいのは、公共トイレのカオスぶり。オブラートに包まず言えば、とにかく汚い。ドアを開けるときに、相当な覚悟をしなければならない。私は中国基準でいえば比較的キレイな留学生専用校舎のトイレさえ、ほとんど使わなかった。 観光地には有料トイレがあることも多いが、手を洗うときに中年の女性が私に代わって蛇口をひねったり手を拭くティッシュを手渡したりしてくれたり、とにかく期待とは違うところに投資がされていて、「そんなところに人件費かけなくていいから、トイレをもっときれいにして、ついでにトイレットペーパーをセットしてくれ!」と叫びそうになったこともある。
浦上 早苗 :経済ジャーナリスト