EXIT兼近の売春斡旋逮捕報道、吉本興業が公式サイトで抗議
ネット上でも関心高く議論呼ぶ
「芸能人だからといってプライバシー侵害が認められないわけではありません。確かに芸能人や政治家などは社会的関心を集める立場にあり、一般人と比べて普通ならプライバシー権侵害として違法となる暴露行為であっても、表現の自由や知る権利がプライバシー権に優先する場合には違法とならないケースもあります。しかし今回の場合はどうでしょうか。たとえ兼近さんの前科が事実であり、芸能人であるという部分を考慮しても、やはり軽々に実名で報道すべき内容ではないと思います。兼近さんに限らずですが、こうした報道が原因で仕事に支障をきたすようなことがあれば、すでに法的な償いを終えて更生の道を歩んでいる者からも更生の機会を奪ってしまいかねません」と話すのは、民放放送局の50代男性プロデューサー。 ネット上にも「メディアに顔を出して子どもでも知ってるタレントさんは影響力があるので、クリーンじゃなければダメ」といった、どちらかというと今回の報道を擁護する意見も出ているが、「芸能人なら過去の犯歴を暴いてもいいというなら、人気芸能人の過去についてわけ隔てなく暴露すべき」「本人的に反省は必要だろうが、8年も前のことを売れてきたタイミングで報じるのはなぜ」と、吉本興業の見解と抗議に理解を示す意見が多く目立つ。 吉本興業も前述の公式サイトでの発表内で、「社会全体として非常に危惧すべき問題であることは明白です」としている。芸能界も芸能人も社会の一部である以上、その中で起きる報道の問題も、情報が凄まじい勢いで拡散するネット時代だけに、以前にもまして社会全体というマクロな視点で議論していく必要がありそうだ。 (文・志和浩司)