（写真：テレビ北海道）

札幌・ススキノで去年７月男性が殺害され、親子３人が起訴された事件。きょうは母親の田村浩子被告（６１）の６回目の公判が、札幌地裁で行われました。 ススキノのホテルで去年、恵庭の会社員の男性が殺害され、頭部が切断された状態で見つかった事件では、札幌・厚別区の田村瑠奈被告（３０）が殺人などの罪で、父親の修被告（６０）が殺人ほう助などの罪で、浩子被告が死体遺棄のほう助などの罪で、それぞれ逮捕・起訴されています。 きょうの裁判では、検察による修被告への反対尋問が行われました。 検察と修被告の主なやり取りは以下の通り。 Ｑ　普段から瑠奈被告とやり取りはあったのか。 Ａ　必要だと思ったことはやり取りしていた。 Ｑ　瑠奈被告の妄想が出てからも？ Ａ　すべてを注意できなくなった訳ではない。そちら（検察側）が言いたい「普通のしつけ」とは少し違っていたかもしれないが、朝から晩まで奴隷のように生活していた訳ではない。 Ｑ　母・浩子被告との情報共有は。 Ａ　（浩子被告と）こういう（教育）方針と（決めて）話し合っていたというよりは「こういう時はどうしようか？」とかは共有していた。 Ｑ　瑠奈被告の暴力は？ Ａ　何らかの苦しい状況から「暴力的な態度」を取ることはあった。興奮、取り乱しで私の首を絞めたりすることはあったが、意識が落ちるということはなかった。本人が何がつらいのか。うっかり火に油を注がないよう意識はしていた。 Ｑ　瑠奈被告の望みを拒否することはあったのか？ Ａ　「これ以上生きていたくない」「殺して」ということに対しては「それはできません」とは言ってきた。「屋上で花火を上げたい」というと「それは消防が来るからできない」とかも。 Ｑ　事件当日、瑠奈被告が被害者に会いに行ったことについて。 Ａ　妻も瑠奈のことは心配していた。会いに行く人物は好ましくない人物。（浩子被告も）会わせたくないという親の気持ちだったんじゃないか。今思えば身を挺してでも止めるべきだった。 Ｑ　スーツケースを持った瑠奈被告を自宅まで送迎した。「首を拾ってきた」と言われた話を浩子被告とはしていない？ Ａ　（浩子被告は）そのとき２階で寝ていた。話はしていない Ｑ　ラインでも「首」に関するやり取りは残っていない Ａ　これに関することは気分が悪いので削除した Ｑ　「殺人　時効」の検索履歴は？ Ａ　法改正があったのが確か平成２２年のころ。検索したのはその頃だったと思う。 Ｑ　キャリーケースを購入、現場に持参したのは、そもそもそういう計画だったのでは？ Ａ　違います Ｑ　遺体をなぜ家にそのまま置いておいたのか？ Ａ　いずれ、すぐ逮捕されるだろうから、それまでは普通の日常を送らせてあげたかった。（警察に連れて行って娘が）身内に切り捨てられたと思うことだけは避けたかった。浩子と車の中でそういう話をした記憶はある。親として子どもを裏切ることはできない（見つめる浩子被告とともに涙を流しながら）瑠奈をずっと抱えてきた親として、それだけはできない。瑠奈は親と思っていないけど、（私たちは）この世で唯一の窓口だと思っていますから また、修被告はすでに保釈されていることもきょう明らかになりました。保釈金や保釈された日付は明らかにされていませんが、殺人事件に関連して起訴された被告が自身の公判前に保釈されるのは極めて異例です。なお、修被告の裁判員裁判の初公判は来年1月14日を予定しています。