「現実はそんなに甘くない」開幕3連敗の裏で試行錯誤。Dリーグ最年少ディレクターKENSEIインタビューVol.3
後半戦、まだまだ巻き返せるチャンスはある
ーdip BATTLES、ひいてはDリーグを、どういう人たちに見てほしいという考えてらっしゃいますか? KENSEI:ダンスの経験がある方だけにとどまらず、いろんな方に見ていただきたいなと思っています。ダンスって、もちろん勝ち負けはあるんですけど、他のスポーツにない部分として、アート的な側面というか、芸術性っていう部分があると思うんですよね。勝っても負けても、その作品を通して楽しんでもらえるというか。負けたチームの作品がすごく心に刺さる人もいると思いますし。そういう部分が魅力だなと思っています。 あとは、高校時代の部分でも話しましたけど、今の社会って、みんな目の前のことだったり、マイナスの部分だったりにとらわれてしまいがちだとおもうんですよね。そんな中で、ダンスっていう自分のやりたいことを表現するっていうものが、この社会に必要だと思うんですよね。非日常ですし、すごくポジティブなことですし。もっといろんな人の目に届くといいなと思っています。 ーdip BATTLESの中で、特に注目してほしい選手をあげるとすればどなたでしょうか KENSEI:UMIとMARINですかね。自分と同じ初年度から入ってて、新メンバーが多い今季のチームにおいて、お互い頑張ろうっていう存在ですね。特にUMIに関しては、Dリーグ以外で所属しているチームも、若くて勢いがあってっていう部分で、注目していただければなと。 ー他のチームで、絶対に負けたくないという選手はいたりしますか? KENSEI:Karim、AITO、Taraですかね。元々dip BATTLESにいたメンバーだからですね。(笑)そのメンバーたちに、「dip BATTLESに残っていればよかった」と思ってもらえるようなパフォーマンスを披露したいなと思っています。 ーインタビューのVol.1で、「他者からどう評価されるか」という部分にとらわれてしまって、「自分が何を表現したいのか」という部分をあまり考えられていなかった、というお話がありましたが、今はご自身の中でどういう風に捉えられていますか? KENSEI:今は自分の中で、その二つの考えをうまく切り分けられているのかなと。もちろんDリーグにおいては、他の方にどういうものが評価されるのかっていうことを考えることは重要だとは思います。ただ、どこまでいっても他の人がどう考えるかっていうのはわからない部分もあるので、他の人からどう見えるかっていう部分は意識しつつも、自分がどういったものを表現したいかっていうのを、出すようにしていますね。 ー最後に、今季苦しい開幕になってしまっていますが、後半戦に向けての意気込みや目標について教えてください。 KENSEI:後半戦、強豪チームとの対戦が控えている状況なんですよね。とはいえ、このまま結果を出さないままシーズンを終えるわけにはいかないので、結果ももちろん追い求めないといけないですし、各ROUNDを経験するごとに学びも得ないといけないと思っています。前半戦はダンスや音楽起点での作品作りというトライをしていたんですが、後半戦は先程もお話したように、よりエンタメ要素の強い「ショー」にチャレンジしてみようかなと。パフォーマンス自体ももちろんそうですが、この強豪チームに対して、このチャレンジがどれくらい通用するのかっていう部分も含めて、皆様にお楽しみいただきたいですね。