「チョコレートの値段がなぜ高くなっているのかも知ってほしい」 明治が独自のカカオ農家支援活動を伝達強化
SDGsやサステナビリティへの関心が高まる中、明治は下期(3月期)、2006年に開始した独自のカカオ農家支援活動「メイジ・カカオ・サポート(MCS)」の伝達を強化していく。 取材に応じた吉田彰グローバルカカオ事業本部カカオマーケティング部長は「持続可能な生産などへのお客さまの関心が高まっている今こそ、我々が取り組んできた活動を広く伝えていきたい。カカオ農家の皆さまの生活が分かれば、チョコレートの値段がなぜ高くなっているのかも理解いただけるのではないか」と語る。
MCS伝達強化の一環として、前身の「明治 ザ・チョコレート」ブランドを「明治 ザ・カカオ」ブランドに刷新し、10月1日から「ナッティカカオ」「フローラルカカオ」「フルーティカカオ」「フルーティ カカオ・ラテ」「カカオの果汁チョコレート」を発売している。 リニューアルポイントについて「無垢チョコレートの範疇を超えてカカオ全体を訴求するブランドへと進化させた」と説明する。 この進化を象徴するのが今回新登場した「カカオの果汁チョコレート」となる。 同商品は、チョコレートの原料であるカカオ豆の周りを包む白い果肉(パルプ)を絞った果汁を使用したチョコレート菓子。
「カカオポッドと呼ばれる楕円形のカカオの実を割ると白い果実がついている。カカオはフルーツであることをお客さまに知っていただきたい。カカオの果肉には、フルーティな風味と爽やかな酸味といった特長がある。果肉を絞った果汁と、花のように華やかに香るこだわりのペルー産カカオを合わせた甘酸っぱい“フルーツ”としてのカカオの味わいを愉しんでいただきたい」との思いを込めた。 そのほかのパッケージを通じたMCS活動の啓発を計画する。 MCS活動については「様々な取り組みの1つとしてチョコレート教室などを開催してカカオ産地のお子さまと一緒に学ぶ機会も設けている。何かを与えるというスタンスではなく、ともにカカオ産業をよくしていきたいという思いで取り組んでいる」と力を込める。