GⅠ勝ちのフサイチリシャールなど活躍馬ものんびり ーホーストラスト・その2【九州うま旅(9)霧島編〈中〉】
競走馬や繁殖馬として実績を挙げた馬から、乗馬クラブで役目を終えた馬などホーストラストで暮らす150頭の経歴はさまざま。 2005年の朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)勝ちのフサイチリシャール、07年ニュージーランドトロフィー(GⅡ)勝ちのトーホウレーサー、14年の京都新聞杯(GⅡ)を制したハギノハイブリッド、16年東海ステークス(GⅡ)Vのアスカノロマンなど中央競馬(JRA)の重賞戦線をにぎわせた名も多い。
GⅠ馬2頭(サダムパテック、ジュールポレール)を産んだサマーナイトシティのように繁殖として活躍した馬や、01年の兵庫三冠馬ロードバクシンといった地方の雄も余生を過ごしている。 ホーストラストで過ごしている馬一覧はこちら(https://horse-trust.jp/pages/30/) 健康状態などに問題なければ、各馬見学することが可能。ただし放牧地の案内を要するため、事前の予約が必要(放牧地1カ所500円)。公式ホームページ(https://horse-trust.jp/)からの問い合わせがスムーズだ。
引退馬受け入れの“里親”活動
レースも乗馬もなく、引退馬がのんびり過ごせるホーストラスト。飼養に必要な費用負担のパターンは、個人やグループなどの馬主が預託料を負担する「自馬」と、馬の“里親”制度である「スポンサーホース」があり、JRAの重賞勝ち馬など助成金を受けている「功労馬」もそれぞれに含まれている。 スポンサーホースについては、預託料を14口に分け「トラストスポンサー」と呼ばれる里親が負担する仕組み。月額1口3000円から支援することができる。特定の馬を一生サポートする「馬付サポーター」と馬を指定しない有期(1~5年)の「無記名スポンサー」の2種類に分かれており、応援していた馬が飼養されている場合や、広く引退馬の保護システムを支えたいなど、目的によって選択可能だ。どちらもスポンサーになると毎月の定期連絡などを受けることができる。