リーグ連覇のヤクルトが5位に低迷した理由とは? 高木豊氏が指摘した投打の"キーマン"
今季阪神が38年ぶりの日本一を飾った一方で失速したのがリーグ連覇を果たしてきたヤクルトだった。 今春のWBCには村上宗隆、山田哲人、高橋奎二、中村悠平の4人が選出され、世界一奪還に貢献。一方シーズンが始まってからは、前半戦にはまさかの12連敗を喫するなどやりくりに苦しみ、最終的に5位で終了した。 ヤクルトのリーグ連覇からの2023シーズンの急失速には球界内からも様々な考察の声が上がっている。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者の高木豊氏は12月20日までに自身のYouTubeチャンネルを更新。「【プロ野球総括】ヤクルトは苦しんだ離脱と不振…中日は開幕時の影響が大きい?立浪監督が苦しんだ?西武を苦しめた計算外!日本ハムは松本剛の成長が問われる?ヤクルト・中日・西武・日本ハムの今年を振り返る!」と題し、セ・パで5位、6位に終わった4球団の今季を振り返っている。 まず冒頭で「まさかだったな」とヤクルトに関して感想を漏らした高木氏。一方、投手陣の不安は春先からあったとした。 理由としては昨年まで守護神を務めてきたスコット・マクガフが抜けた影響が大きかったと分析。マクガフに替わって守護神を務めたのは左腕の田口麗斗。田口は見事、9回を守り、リーグ2位の33セーブをあげたが、逆に昨年まで「ピンチのときにいってくれていた左がいなくなった」ことで救援陣に負担がかかったと指摘した。 ほか先発陣で目を向けたのはWBC組の左腕、高橋奎二だった。「誤算だったな」とした上で、高橋に関しては「投げたら勝つというピッチャーになってほしい。ボールの力、投げっぷりが非常にいいし」と今季は20試合に登板、4勝9敗と思ったような成績を残せなかった左腕のさらなる成長を期待した。 そして野手で同氏が目を向けたのは、リードオフマンの塩見泰隆だった。今季チームが低迷した要因において「村上の不調はあるけど、最大の誤算は塩見。このバッターが怪我でいたりいなかったりが良くなかった」とコメント。 リーグ2連覇の原動力ともなった塩見は今季、下半身のコンディション不良などで51試合出場にとどまった。塩見の欠場が増えるにしたがって打順も固定できず、打線のやりくりに苦労した側面はあった。 また昨年令和の三冠王に輝きながら、今季は不振に苦しんだ主砲・村上に関しては、WBCの影響も指摘。大谷翔平など高いレベルの選手を見たことで刺激を受けながらも「本来持っているバランスが崩れていっていたよね」とした。それでも最後は31本塁打をマークしたことで「悪いなりに最後まで頑張った」と高木氏はねぎらうことも忘れなかった。 ほかにも動画内では2年連続最下位に沈んだ中日、日本ハム、また5位に終わった西武について言及。下位に低迷したそれぞれのチームの課題に触れ、巻き返しを期待していた。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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