新宿「駅ナカ」に「トレンドグルメ」のワケ、狙いをルミネ社長に直撃
表:駅や地域によってしっかり個性を打ち出していくべきだ。東京駅には東京駅の、新宿駅には新宿駅の個性があるべきで、その意味では新宿駅といえば、ルミネであり、ルミネらしさとは、毎日の生活を楽しくするライフスタイルが切り口になる。
WWD:ルミネにとっても、ここまで本格的な飲食は初めて。今後の成功の可否を握るのは?
表:やはり仮説を検証しつつ、ニーズに沿って修正していく変化対応だろう。これはもちろん既存のルミネでも最も重視していることだが、「イイトルミネ」はさらにスピードが要求される。ファッションのトレンドも相当なスピードだが、「イイトルミネ」は毎日訪れるお客さまを想定している。毎日来てもなにか新しい発見やコト・モノが要求されている。その意味ではファッション以上にスピード感のある商品開発や仕掛けが必要になる。
WWD:相乗効果への期待は?
表:もちろん大いにある。ルミネの強みは、掛け算であり、今回はウェルネスやタイパといったキーワードを掛け合わせることで、新商品や新業態の開発にもつながった。「イイトルミネ」で得たノウハウやテナントとのつながりは、他のルミネ店舗にも今後どんどん生かしていく。
WWD:2月13日から、JR東日本グループのJREポイントの連携がスタートした。そのメリットは?
表:新規顧客の開拓の面で、かなり強力な武器になる。ルミネカードは既存の顧客にかなり活用してもらっているが、20~30代の女性が中心で、その起点もクレジットカードになる。一方でZ世代以下のクレカを持っていなかったり、クレカよりも電子決済やバーコード決済を使う層やシーンは着実に増えている。JREポイントと連携することで、若年層や男性などの新規のユーザー層を掘り起こし、獲得することが可能になる。