サウジ戦で光った“規格外”ホットライン…上田綺世、鈴木彩艶の超高弾道ロングフィードに「あんなに飛ぶとは」
10日の北中米ワールドカップアジア最終予選サウジアラビア戦(○2-0)では、日本代表のビルドアップに相手のプレッシングがハマりそうな局面で、GK鈴木彩艶(パルマ)からの高弾道ロングフィードをFW上田綺世(フェイエノールト)が収めるという形で、チャンスにつなげる場面が何度か見られた。 【写真】「昇天した」「救急車で運ばれちゃう」伊東純也のモデル顔負けショットに大反響…久保建英らも脱帽 鈴木の規格外なキック力と、上田の卓越したフィジカルが噛み合った飛び道具はアジアの強豪国相手にも十分に通用。自身も“規格外”と称されるキック力を持つ上田だが、鈴木のキックには「僕もあんなに飛ぶとは思っていなかった」と笑みを浮かべつつ、「びっくりしましたけど、バウンドしてくれれば競りやすいし、キーパーにさえ行かなければというくらい」と頼もしそうに振り返った。 実際、後半5分の場面では鈴木のロングキックが敵陣で大きく跳ねると、上田はバウンドするたびにいち早く落下点を見極め、相手CBの懐にもぐり込むことで、最終的にファウルを誘発。本来、自陣からのロングフィードは正対して対応できる守備側が有利なはずだが、上田は「バウンドしていたらオフェンス側も五分以上で戦える」という感覚があるといい、「そこまでボールを(高く、遠く)伸ばしてくれれば」と優位に競り合える自信を示した。 なお上田によると、鈴木からのロングキック戦術は現状、「戦術的にあれをやっているわけではなく、彩艶の状況判断と僕の状況判断、そしてチームとして割り切った手段も必要だよねことで意思疎通をしている」という即興的なもの。ただ、昨年9月のドイツ戦ではGK大迫敬介(広島)の低弾道キックを上手く落とし、速攻につなげるという異なる成功例も生み出しており、鈴木との関係性も回数を重ねていくことで、さまざまな攻撃パターンが広がっていきそうだ。