クチコミめぐり裁判始まる、医師らが提訴「事実と違う」…Google側は争う姿勢
日テレNEWS NNN
インターネットの地図サービス「Googleマップ」で悪質なクチコミを放置されたとして、医師など63人がGoogleに損害賠償を求めた裁判が17日、始まりました。Google側は争う姿勢を示しています。 ◇ 17日夜、news zeroが出会ったのは、これから飲みに行くという2人組です。 ──店は決めた? 会社員(20代) 「決まっています」 ──どうやって選んだ? 会社員(20代) 「Googleマップでクチコミ見たり」 決め手となったのが、Googleマップのクチコミです。
会社員(20代) 「総合的に見ます。星が明らかに低かったらやめます」 会社員(20代) 「あまりに過激なコメントだと本当かなと思う」 ◇ 施設名などを検索すると、地図上に住所や連絡先が表示されるGoogleマップ。クチコミや施設の評価も星5段階で表示されていて、出掛ける時には“必ず見る”という人もいました。 会社員(20代) 「飲食店とか」 会社員(40代) 「サービス系は見るよね」 会社員(20代) 「美容室でしゃべるのが好きじゃない。カウンセリングシートに『しゃべりたいですか?』の項目があったとか」 子育て中のお母さんは… 2児の母親(30代) 「この子産む時の婦人科とか、上の子の習い事とか」 ──何かを調べる時は? 2児の母親(30代) 「とりあえず1回、調べてみたりします」
このGoogleマップのクチコミをめぐって、全国の開業医ら63人がGoogleに損害賠償を求めた裁判が17日に始まりました。きっかけとなったのが… 原告側の医療従事者 「事実と違う書き込みも多々ありまして、正直、働いていて怖いなと思うこともあります」 事実と異なるという悪質なクチコミの投稿です。例えば「スタッフに子どもの骨を折られた」「時間になっても医者が来ない」「怒鳴られた」などといった投稿があったといいます。 ただ投稿は、書かれた側は削除ができません。 原告側の医療従事者 「うちのスタッフに関して、(クチコミで)事実でないことを書かれてしまって、かわいそうな思いをさせた。『そういうことを書くなら、あなたのIPアドレスを突き止める』と返信したら、星1個だけをつけて文章が消えていた」 こうした事態を受けて、原告らはGoogle側にクチコミの削除や間違った情報の訂正を何度も求めてきました。しかし、十分な対応がとられず放置され、営業権を侵害されたとして裁判を起こしたということです。 原告側は「国民生活のインフラのような役割を果たしており、そこでの権利侵害は一般の個人サイトのものとは比較にならない」と主張。 一方、Google側は「次回の裁判までにまとまった反論をする」として争う姿勢を見せました。
東京・吉祥寺にある飲食店「サンムーンカフェ」は以前、店に来たことがない人に低評価をつけられたといいます。 店長 「店を傷つけられた印象がある。来たこともないのに低評価つけられるのは納得がいかない。何でも言っていいわけではない」 ◇ 一方、“次に利用する人の役に立てば”と思って、クチコミを書き込むという人は、気をつけていることがあるといいます。 2児の母親 「客観的に事実だけを書くように。文句だけ言っているコメント、一方的な中傷を見た時は悲しいなというか、役に立たない。見ている側からしてもやめてほしい」 (7月17日放送『news zero』より)