【土鍋で作る炊き込みご飯】失敗しないプロのコツ
じわじわ加熱が米のおいしさを引き出す【いそがし家庭は金で解決だ!】
毎日の料理の手間や負担が減らせる調理器具があれば、ごはん作りはラクになる、そしてよりおいしくなる! お掃除を自動掃除機に頼るなら、料理も便利な道具を活用しませんか? 作り置き嫌いの料理人が考える「1週間ずっと美味しい作り置き」のコツ アイデア溢れる料理家としても人気の高い稲田俊輔さんが、おすすめの製品を使った夕ごはんに役立つオリジナルレシピを提案します。忙しい家庭にとって一番惜しいのは「時間」。優秀な調理器具や調理家電で貴重な時間を手に入れる=【お金で解決しよう!】という連載です。 多くの家庭にひとつはある「土鍋」。おなじみの調理器具ではありますが、使うのは秋冬という季節限定、そして「鍋料理以外での出番はほとんどない」という人も多いのではないでしょうか。前回の稲田さんの提案に引き続き、秋冬以外は収納棚の奥に押し込まれがちな土鍋の使用頻度を上げ、一年を通じて日常的に活用する、新しい「土鍋の使い方」をご紹介します。
「寒い季節に家族や仲間と鍋料理」。ほかほかと立ちのぼる湯気、グツグツ煮える鍋をみんなで囲んでつつく光景は、想像しただけで幸せな気持ちになるあたたかさに満ちています。ですが、オフシーズンの土鍋はどうでしょう。棚の奥深くにしまい込まれ、しかも大きいために収納スペースも取るというちょっとした厄介者扱い……となっていませんか? それではあまりにももったいない! 土鍋は毎日の炊飯のほか、煮物作りなどにも使える便利な調理道具なのです。 そもそも土鍋とは、土で作られているため金属製の鍋と比較すると熱伝導率が低いという性質を持っています。つまり食材がゆっくりと加熱されるうえ、その熱を長時間逃がさず、余熱でじんわり火を通すという特性があるのです。特にでんぷんが多く含まれる米との相性は抜群。土鍋調理の場合、でんぷんが糖に分解される温度帯(40~60℃)を時間をかけて通過するため、甘みが増しておいしくなります。余熱調理は肉類をやわらかくするのにも効果的です。