「生きた心地がしなかった」...部員92人の超大所帯・帝京大を背負った主将が苦労、敗戦の先に全員で掴んだ全国準優勝<準硬式・全国大会(清瀬杯)>
今大会、わずか5人だけだが、帝京大のスタンドには学生たちの姿があった。彼らは全員4年生ということで、今回のベンチ外は誰よりも悔しいことだ。それでもスタンドから全力で声援を送り続けて、一緒に戦った。なかには試合前、1人アップをしている選手の姿も見かけた。 こういった試合に出ていないメンバーが、グラウンドの仲間を全力で応援して、一緒に戦うチームこそ、橋本主将が求めた理想のチームだった。だから、「最高のチームで終われたかなと思います」と笑みをこぼした。 橋本主将が求めていた結果は出なかった。しかし、その頑張りを選手たちはしっかりと見ている。1年生ながらスタメンに名を連ねた牧 大誠内野手(1年=帝京出身)は「行動、発言で引っ張れる。野球に対して真摯で素晴らしい先輩でした」と語る。橋本の足跡は、帝京大の歴史にしっかりと刻まれるだろう。 今回の敗戦をどう生かすか。指揮官・浅野修平監督も「清瀬杯は、各地区で一度敗戦を経験してから再起したチームが日本一を目指す大会。ですから、負けから何を学ぶか」ということを話していた。敗者となった帝京大が、来年は勝者となって日本一を獲るか。橋本を含め、今後の活躍を期待したい。