利長公の遺徳しのぶ 富山・高岡の墓所で顕彰祭、19代当主利宜さん 「皆さまに感謝」
高岡開町の祖で加賀藩2代藩主、前田利長の顕彰祭が13日、富山県高岡市関の国指定史跡前田利長墓所で開かれ、約100人が遺徳をしのんだ。 利長が1609(慶長14)年のこの日に高岡に入城したことにちなみ、高岡市などでつくる前田利長公遺徳顕彰会(会長・角田悠紀市長)が毎年実施している。 角田市長が顕彰の言葉を読み、茶道裏千家淡交会高岡支部の在田吉保支部長が茶を供えた。 前田家の19代当主、前田利宜(としたか)さんら出席者が一人ずつ献花した。市民有志でつくる「瑞龍寺讃歌(さんか)ながれ雲を歌う会」が歌を披露し、国宝瑞龍寺の四津谷道宏住職らが読経した。 利宜さんは家督を継いでから初めての出席となった。「市民の皆さまに代々前田家を守っていただき感謝している」と話した。墓所は能登半島地震の影響で御廟(ごびょう)の卒塔婆(そとうば)の宝珠(ほうじゅ)が落ちるなど被害が出た。「心配していた。時間がかかると思うが何とか直していただきたい」とも語った。
顕彰祭後、御廟がある「内区」が一般開放された。