香港映画『トワイライト・ウォリアーズ』約10億円をかけて作られた“九龍城砦”のメイキング映像公開
第77回カンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーンおよび第37回東京国際映画祭で上映され、世界中の映画ファンから大喝采を浴びた香港映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』のメイキング映像が公開された。 【動画】映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』メイキング映像 本作の舞台は、1980年代当時、無法地帯として知られていた“九龍城砦”。香港へ密入国した若者、陳洛軍(チャン・ロッグワン)は、黒社会の掟に逆らったことで組織に追われ、運命に導かれるように九龍城砦へ逃げ込む。そこで住民たちに受け入れられ、絆を深めながら仲間と出会い、友情を育んでいく。やがて、九龍城砦を巻き込んだ争いが激化する中、陳洛軍たちはそれぞれの信念を胸に、命を懸けた最後の戦いに挑む――。 ルイス・クーを主演に迎え、香港映画界のレジェンド、サモ・ハンほか、アーロン・クォック、リッチー・レンなどの俳優陣に加え、レイモンド・ラム、テレンス・ラウ、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、フィリップ・ンといった若手実力派がアクションシーンをさらに盛り上げている。 このたび公開されたのは、製作費の1/6とも言われる5,000万香港ドル(日本円=約10億円)をかけて制作された九龍城砦にフィーチャーしたメイキング映像。ソイ・チェン監督は、「どうにかして九龍城砦を再構築し、現在の観客に届けたかった。創作を愛する我々の大きな衝動だった」と九龍城砦の存在自体が彼らを突き動かしたと明かした。 また美術監督のマック・コッキョンは、「我々はまず、たくさんの資料を集め、大勢のかつての住人たちに会った。難しいのは、皆が目にするような資料からかつての人々の生活を作り上げること。暮らしの細部に焦点を当てることだ。我々が描きたかったのは治安の悪さではなく、情のある生活だ」と語る。 さらにチェンとコッキョンはリアルに再現するだけでなく、要素を拡大したとのことで、それを象徴するもののひとつが水道管と電線だという。チェン監督は「3階より下には多くの水道管が張り巡らさせれている。実際城砦に通っていた水道管は1本。つまり、2階や3階の水道管は全部“盗水”なんだ。上階を走る大量の電線は“盗電”で1戸に1本繋がる。“混沌の中に秩序あり”。めちゃくちゃに見えるが全部秩序があるんだよ」と明かした。 コッキョンも「城砦はめちゃくちゃなわけじゃない、それぞれの建物はきちんと整ってる。密集して建っているから細い通路ができているだけ。我々はそれを利用して主人公が内部を知っていく様子を描いた」と語り、魔窟と呼ばれた九龍城砦とはまた違う表情を彼らが描こうとしていたのが見て取れる。さらに秋兄貴役のレンは「雑然とした中に生活の温もりがある。温かい情景だよ」と、そこに根差した人々の温かみのある暮らしが描かれていると語った。 <作品情報> 映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』 2025年1月17日(金) 公開 (C)2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd All Rights Reserved.