乗合タクシー、利用減少で存続のピンチ 理由は「今夏の猛暑」、いったいなぜ?
京都府城陽市の青谷地域と市役所を往復する「青谷方面乗合タクシー」の利用がここ数カ月で低迷し、来年度の運行が危ぶまれている。猛暑による外出控えなどが原因とみられ、継続に必要な利用者数の基準を下回っている。 【画像】城陽市はここです 乗合タクシーは、公共交通機関に乏しい同地域の移動手段として2019年度に本格運行を開始。市が業務委託する地元の洛南タクシーが週に2回、1日に往復計6便を走らせている。途中に商業施設の停留所もあり、高齢者の利用が多い。 市が設ける基準によると、来年度も運行を続けるには、昨年11月から今年10月までの1便あたりの平均利用者が2・7人以上であることが必要だ。ただ8月までの平均では2・62人と、基準値を割り込む状況が続く。 市は今夏から利用促進に向けたてこ入れを開始。職員も1人の乗客として運賃を払って同乗し、車内で利用者への聞き取りを行ったり、沿線のスーパーでチラシを配布したりしている。聞き取りでは、けがや病気、猛暑の影響で利用できない高齢者がいると分かったほか、「タクシーがなくなると困る」との声もあったという。 新型コロナウイルス禍では基準値を下回っても継続の措置を取ったが、今回は9、10月で利用が回復しなければ廃止となる予定。市は新しく利用したり、利用頻度を増やしたりするよう呼びかけている。運賃は大人200円。