テスラ、2024年販売台数1.1%減 年間で前年割れは初めて
米電気自動車(EV)大手テスラは2日、2024年の世界販売台数が前年比1・1%減の178万9226台だったと発表した。米メディアによると、テスラの年間販売台数が前年を下回るのは、同社が販売台数を発表して以来初めて。 【写真まとめ】トヨタ、スバル、BYD… 各社のEV車 米国市場でEV人気が一巡したことなどで、24年1~3月期に販売不振に苦しんだ。10~12月期に値引きセールなどで盛り返したものの、年前半の落ち込みを取り戻せなかった。 中国自動車大手の比亜迪(BYD)が1日発表した24年のEV世界販売台数は約176万台。テスラは世界1位の座を維持したものの、その差数万台まで迫られている。 テスラは25年にも手ごろな価格のEV新モデルを投入し巻き返しを図る考え。だが、低価格戦略で世界市場を席巻するBYDに首位の座を奪われる可能性もある。 テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はEV販売に加えて、自動運転などの分野で収益を拡大する戦略を描く。24年11月の米大統領選でトランプ氏の勝利に貢献したことで「テスラに有利な規制緩和が実施される」(アナリスト)との見方が強まり、大統領選後、テスラの株価は上昇し続けている。【ワシントン大久保渉】