脱サラして起業し個人事業主になりました。資金繰りとキャッシュフローの違いを詳しく教えてください
資金繰りをよくするための公的支援は
市中の金融機関からの融資という方法が一般的に考えられますが、与信や金利の問題があります。そこで公的支援を活用する方法があります。方法としては次の3つがあげられます。 ■1.日本政策金融公庫からの融資 個人や小規模企業向けの小口の資金を融資している国民生活事業と、中小企業向けの長期事業資金を扱っている中小企業事業があります。 国民生活事業には、商工会議所や商工会で経営指導を受けている会社が無担保・無保証人で利用できる「マル経融資(小規模事業者経営改善資金)」、中小企業事業にはIT活用、海外展開等を対象にする企業活力強化貸付や経営多角化や事業転換を支援する新企業育成貸付、売上減少に対応するセーフティ貸付といったものがあります。 ■2.自治体の低金利制度融資 自治体によっては、低金利の制度融資を設けている自治体もあります。また、信用保証協会の保証料や金融機関の利息の一部を補助する制度がある自治体もあります。 ■3.補助金や助成金の申請 補助金や助成金を活用することによって、設備投資や人材育成への資金が調達できます。ただし、全額ではない場合もありますので、自己資金が必要なので注意が必要です。 しかし、補助金や助成金が採択されることは、その事業または事業体自体に一定の「お墨付き」をもらったとも考えられますので、取引先や金融機関等の外部への信用力の向上というメリットもあります。 また、補助金や助成金を受けたときに、専門家による経営診断や販路開拓等のコンサルティングを行って補助金等の受給者が成果を上げられるように、経営支援を行ってもらえる場合もあります。
日頃からのウォッチが大切です
ある日突然資金繰りが悪化して倒産、という事態は考えづらいです。普段から資金繰りがどうなっているかを確認することで、何か違った資金の動きがあればそれを見逃さず、上記のような方法で資金調達をする等、適切な手を打つようすることを日々考えるようにしましょう。 執筆者:田久保誠 田久保誠行政書士事務所代表
ファイナンシャルフィールド編集部