ミュンヘンのチューナー、ケーニッヒならではのスタイル

そんな篠原さんの愛車遍歴を伺うと、これがまた徹底している。BMW「635CSi」（E24）、アルピナ「C2 2.5」に「C2 2.7」（E30）、ハルトゲ「H20」（E30）、「M3」（E36）等々……と、見事にBMW系一色。しかもスペシャルなヤツばかり。 で、こちらの850iもタダモノではない。ご覧の通りワイドフェンダーにリアウイングも勇ましいケーニッヒ仕様。読者のみなさんには釈迦に説法かもしれないが、ケーニッヒとは1974年にウィリー・ケーニッヒによって創立された、ドイツはミュンヘンを拠点とするチューニング・メーカー。BMW、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、ランボルギーニといったクルマをベースに派手なエアロパーツや335/30サイズの太いタイヤ／ホイールでドレスアップした姿は、チューニングカー好きならずともお馴染みだろう。 「今となっては貴重な5L V12エンジンに、ケーニッヒならではのワイドボディの取り合わせ、とくに斜め前からのアングルが気に入っています。これからもこの状態を維持していきたいです」 と篠原さん。比較的長い10年ほどのモデルライフで生産台数わずか3万台という初代8シリーズの、さらにケーニッヒ仕様となればいよいよその現存数は少ないだろうが、 「古いBMWが好きなので、今後も同好の士と楽しい時間を共有していきたい」 と篠原さんは語る。なのでこの「850iケーニッヒ号」には、今後も各地のイベントで出会える可能性高し、なのである。