宝塚歌劇月組、七城雅が新人公演2度目主演で涙「今、自分ができるすべてをささげた」
宝塚歌劇月組「ゴールデン・リバティ」の新人公演が12日、兵庫・宝塚大劇場で上演された。 第105期生で入団6年目の七城雅(ななしろ・みやび)が2度目の主演を務めた。 前回挑戦した「応天の門」(2023年)は“学問の神様”菅原道真を演じた日本物。賢く落ち着いた役どころだったが、今作は波瀾(はらん)万丈の西部劇。19世紀後半のアメリカを舞台に、列車強盗団「ワイルドバンチ」の残党・ジェシーをどっしりと演じた。優男の道真とは正反対の無頼漢役で、セリフ回しも重厚に、芸域の幅の広がりを見せた。 カーテンコールで七城は「それぞれが、どのように個性を出し、エネルギーをお届けできるか日々模索しましたが、今、自分ができるすべてをささげて作品と向き合った時間はとても貴重で、勉強させていただきました」とスピーチ。ファンに感謝した後は感極まって目に涙を浮かべ、言葉を詰まらせたが「この気持ちをしっかりと心に留め、本公演も精いっぱい頑張ります」と続け、劇場は拍手に包まれた。 謎の女性・アナレア役は3年目の美渦(みうず)せいかが初ヒロイン。若手らしいハキハキした真っすぐな芝居で、貴重な経験を積んだ。 東京宝塚劇場では来年2月6日に上演される。2度目のあいさつでは、七城は笑顔で「いただいた課題に真摯(しんし)に向き合い、成長できるよう、これからも精進して参ります」と、さらなる前進を誓った。
報知新聞社