「社長になったら、真っ先に“次期社長”を選ぶべき」と言ってもいい…日本企業が〈当代限りで廃業〉を回避する方法【経営コンサルが助言】
事業承継の「選択肢」を増やすことが大切
どの事業承継スタイルを選択するかは経営者にしかできない“決断”である。どのスタイルが自社にとって最適かを、現状の事業、組織、資本の状態、そして自身の経営者としての価値観と照らし合わせて総合的に決断することが重要だ。 また、その決断は早ければ早いほど良い。筆者らは、「社長に就任したときの最初の仕事は次の社長を選ぶことである」と提言している。承継の準備は、資本の整備や次世代の経営者育成など、中長期的な時間軸で進めなければならない事項が多くあるためである。 事業承継のスタイルに正解はないが、選択肢を増やすことに意味がある。紹介した5つの出口戦略を軸に、自社に最適な事業承継スタイルを検討していただきたい。 村上 知(むらかみ・さとる) 株式会社タナベコンサルティング コーポレートファイナンスコンサルティング事業部 ゼネラルマネジャー ホールディングス設立支援、グループ経営システムの構築、長期ビジョン・中期経営計画策定、再建企業の収益構造改革などを中心に幅広く活躍中。特に、クライアントの業績向上に向けた計画数字を達成するためのマネジメント体制構築から実行徹底を得意とし、多くのクライアントから高い評価を得ている。
村上 知