ある日突然、日本人の命を奪う「意外なモノ」…「巨大地震」で繰り返されてきた「悲劇」
2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生した。あれから13年、令和6年能登半島地震をはじめ何度も震災が起きている。 【写真】日本人が青ざめる…突然命を奪う大災害「最悪すぎるシミュレーション」 しかしながら、これから起きうる大きな自然災害(首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山噴火)について本当の意味で防災意識を持っている人はどれほどいるだろうか。 もはや誰もが大地震から逃れられない時代、10刷ベストセラーの話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」が描かれ、また、防災に必要なデータ・対策が1冊にまとまっている。 (※本記事は宮地美陽子『首都防衛』から抜粋・編集したものです)
ブロック塀が命を奪う
巨大地震の発生時、住宅の崩壊や火災などに備える人は多い。 それ以外にも、コンクリートブロック塀が人の命を奪う事故がたびたび起きている。 〈大地震によるブロック塀などの倒壊被害は後を絶たない。 1978年の宮城県沖地震ではブロック塀や門柱が倒壊し、18人が犠牲となった。2005年にも福岡県西方沖地震で塀が倒れ、1人が命を失っている。 危険なブロック塀は地震の揺れに脆く、崩れる。最も危ないのは古い壁の上にブロック塀を増設した場所で、頭上より高い地点からコンクリートの塊が頭に降ってくるケースだ。 2016年の熊本地震の際は、所有者の自宅敷地の境界線付近に設置されたブロック塀が前震で倒れ、下敷きになった29歳の男性が亡くなり、1人が負傷した。 2018年の朝に起きた大阪府北部を震源とする地震では、大阪府高槻市の小学校でブロック塀が倒壊し、登校中の小学4年生の女児が亡くなっている。高さ約1.9メートルのプール基礎擁壁に1.6メートルのブロック塀を積み上げており、建築基準法施行令に違反していたという。〉(『首都防衛』より) コンクリートの塊が頭に降ってくる事故に遭わないために、どうしたらいいのだろうか。